 【 7つの管楽器のための協奏曲 】
マルタン,フランク 〔スイス〕 (1890.09.15〜1974.11.21) 84歳

ピアニスト、指揮者としても活躍したスイスの 作曲家のマルタンは、牧師だった父の10番目の 末子としてジュネーブで生まれた。
幼少期から作曲をし神童ぶりを発揮していたが、 自己にあくまで忠実にその進む道を探究し、 一旦はジュネーブ大学で数学と物理学を 専攻しつつ音楽の勉強もしていた。
ローマやパリで学び、スイスに戻った後、 教鞭をとる傍ら、音楽評論の分野でも活動した。 1950年代の一時期はケルンの音楽大学で作曲を 教えたが、後に前衛的手法で新たな世界を開いた 作曲家のシュトックハウゼンも生徒の一人だった。
彼はバッハに傾倒していたが、青年時代には フタンクやワーグナーに強く影響された。 シェーンベルクの12音階技法や、無調を採用した 作品も書いたが、やがて調性音楽に戻り、 自由な立場で作曲をした。
マルタンは晩年にも、全く創作力の衰えが見られず、 死の前年に「ポリクティーク〜キリスト受難の 六つの印象」を書いている。
豊かな創作意欲を維持したまま、50年前の 11月21日に、ナールデンで84歳の生涯を閉じた。
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、 ホルン、トランペット、トロンボーンの管楽器で 演奏される「7つの管楽器とティンパニー、打楽器と 弦楽合奏のための協奏曲」は、1949年に作曲した。
18世紀後半から19世紀前半にかけて、パリや マンハイムで多く演奏された協奏交響曲の 形式を現代的に復活させた作品ともいえる。
第1楽章 Allegro 第2楽章 Adagietto: Misterioso ed elegante 第3楽章 Allegro vivace

(フルート) ジャック・ズーン (クラリネット) ジョージ・ピーターソン (ファゴット) ヨープ・テルウェイ (トランペット) ペーター・マスース (トロンボーン) ケース・ブロッカー (コールアングレ)ヤン・スプロンク (ホルン) ヤコブ・スロー (ティンパニー) マリヌス・コムス (管弦楽) ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮) リッカルド・シャイー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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