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...... 2024年07月29日 の日記 ......
■ 《 歌の年 》   [ NO. 2024072901-1 ] v

【 歌曲集「女の愛と生涯」Op, 42 】

シューマン,ローベルト・アレクサンダー (独〕
(1810.06.08〜1856.07.29) 46歳



シューマンの父は自らも著述をし、詩の翻訳を
したりして文学に深い関心を持つ書籍商だったし、
父より2歳年上の母は高い教養をもった外科医の
娘で、感傷的、幻想的、夢想的な性格をもち、
シューマンは両親の性格をいろいろと受けついで
成長していった。

シューマンは1854年2月6日、精神錯乱が
最悪の状態に達し、ライン川に身を投げた。
その後、精神病院に入ったまま、
ついに回復することもなく、168年前の
7月29日に梅毒による衰弱が原因の肺炎のため
46歳の若さで世を去った。

16歳のときに父が亡くなり、母の希望で
ライプツィヒ大学に入学し、法律を学んでいたが
音楽家への道に変更し、後に妻となるクララの父の
ヴィークに弟子入りした。

1840年にクララと結婚式をあげたが、
「歌の年」といわれるその年に、シューマンの
重要な歌曲はほとんど作られ、
その数は100曲以上におよんでいる。

強く刺激を与え、原動力を与えたのは
クララへの愛で、彼の歌曲集は、
恋の日記のようなものだった。

「女の愛と生涯」の歌曲集は、「詩人の恋」と同様、
まとめて歌われることが多い。
全8曲が歌詞のうえでも、また音楽のうえでも、
非常に密接なつながりを持っている。

歌詞はシャミッソーの作で、娘時代の恋慕の情から
始まり、結婚、出産、そして夫に先立たれる
女性の生涯をとりあげ、ひたすらな愛に生きる
女性の心理をとらえたものである。

      第1曲「あの人に会ってから」
      第2曲「だれにもまさる君」
      第3曲「私にはわからない」
      第4曲「この指にさした指輪よ」
      第5曲「友よ、手をかして」
      第6曲「やさしい君よ、いぶかりの目で」
      第7曲「胸に抱いて」
      第8曲「いま君ははじめての悲しみを私にあたえた」



あなたはいまはじめて私に悲しみをあたえた
はじめてでもそれは深傷でした
あなたは眠っている
死の眠りにはいってしまうとはひどい方です
残された私には世はうつろです
私は愛し、生きてきました
でも、もう生きた屍です
私は自分の心の中に静かにこもって
ヴェールをかぶりましょう
その中にあなたを抱き、失われた幸福を求めましょう
あなたは私のすべてなのです

クララは、シューマンが逝った40年後の
1896年5月20日に76年の生涯を閉じた。



(ソプラノ)マグダレーナ・ハヨーショヴァー
(ピアノ) マリアン・ラプシャンスキー  
           ♪ 私が聴いた音源 ♪





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