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...... 2024年07月13日 の日記 ......
■ 《 12音技法 》   [ NO. 2024071301-1 ] co

【 ピアノ協奏曲 Op. 42 】

シェーンベルク,アルノルト 〔墺→米〕
(1874.09.13〜1951.07.13) 77歳



現代音楽における最大の作曲家の1人の
シェーンベルクは、ユダヤ人の両親のもと
ウィーンで生まれ、キリスト教徒として育てられた。

彼は15歳で父を失い、家計が豊かでなかったために
十分な音楽教育を受けることが出来なかった。
独学で多くのことを覚え、20歳のときに
2歳年長のツェムリンスキーについて数カ月間、
対位法のレッスンを受けたのが唯一の
正規の音楽教育であった。

彼は26歳のときに音楽の師であるツェムリンスキーの
妹マティルデと結婚したが、49歳のときに妻は
亡くなり翌年、著名な演奏家ルードルフ・コーリッシュの
妹のゲルトルートと再婚した。

シェーンベルクは、ユダヤ人としてナチスに
迫害されたときに、公然とユダヤ教に改宗して自己の
立場を明らかにしたが、このような性格は彼の一生を
貫いていて、作曲上でもそれがよく感じられる。

ナチス政権後、進歩的な芸術家を圧迫し始めたため、
ヨーロッパからアメリカに亡命し、市民権を得た。
以後アメリカでの活躍が始まった。

73年前の7月13日に喘息発作のため
ロサンゼルスで76年の生涯を閉じた。
彼は亡命後、ヨーロッパに帰ることはなかった。

無調の音楽、12音技法の創始によって
現代音楽の進路に決定的な方向を示し、
ヴェーベルンやベルクなど多く優れた弟子を育て、
二十世紀の音楽に大きな影響を与えた。

彼が作曲した協奏曲は1936年に作曲した
「ヴァイオリン協奏曲作品36」と、1942年に
書かれたこの「ピアノ協奏曲」の2曲だけで、
どちらも渡米後の作品である。

純粋に12音の技法で作られたこの作品の
スケッチに記された言葉に「穏やかな人生に、突如
憎しみがわき起こり、暗い状況が作りだされるが、
しかし人生はなにもなく過ぎてゆく」とある。

内容的には4つの部分に分かれているが、
全曲通奏される1楽章形式をとっている。

         第1楽章 Andante
         第2楽章 Molto Allegro
         第3楽章 Adagio
         第4楽章 Giocoso: Moderato



(ピアノ)アルフレッド・ブレンデル
(管弦楽)バイエルン放送交響楽団 
(指揮) ラファエル・クーベリック
       ♪ 私が聴いた音源 ♪





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