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...... 2024年06月29日 の日記 ......
■ 《 宗教音楽 》   [ NO. 2024062901-1 ] v

【 レクイエム 】

カンプラー,アンドレ 〔仏〕
(1660.12.04〜1744.06.29) 84歳



フランス後期バロック音楽の作曲家のカンプラーは
南フランスのエクサンプロヴァンスで生まれ、
280年前の6月29日にヴェルサイユで
84年の生涯を閉じた。

各地で楽長をつとめた後、1694年にパリの
ノートルダム大聖堂の楽長となった。
在任中からオペラ座で「雅びなヨーロッパ」を
匿名で発表し、パリのオペラ座で高い人気を得ると、
大聖堂を去って、舞台音楽家へと転身した。
その後は、オペラ座の監督をつとめるとともに
1723年からベルサイユの王室礼拝堂の
副楽長をつとめた。

カンプラーの宗教音楽は、100曲以上も
残っているが、その半分は大規模なモテットで、
「レクイエム」はいつ作曲されたか明らかではない。
しかし、最近の研究でノートルダム大聖堂の
楽長となった翌年の1695年に、その夏亡くなった、
パリ大司教の追悼ミサのために
書かれたとみられている。

南仏時代の作品と同じように、グレゴリオ聖歌が
使用されている一方で、そのころに書かれていた
オペラバレと共通する旋律などが含まれている。

この曲にはフランスの伝統に従って、
ディエス・イレ(怒りの日)が含まれていない。
全体はインフロンティス、キリエ、ラドアレ、
オッフェルトリュウム、サンクテゥス、アンシェレ、
最後は南仏の慣習に従って、ポストコンムニオで
締めくくられている。

音楽では、グランモテと同じく大小の
アンサンブル、ソロと合唱の対比などが、
多彩な煌めきを作り出している。

モーツァルトが「レクイエム」を書いた
100年くらい前にカンプラーの「レクイエム」は
書かれているが、ほのぼのとした気配につつまれた
美しい作品である。





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