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...... 2024年01月19日 の日記 ......
■ 《 ロシアンクレンペラー 》   [ NO. 2024011901-1 ] sy

【 交響曲 第5番 ホ短調 Op. 64 】
    
チャイコフスキー,ピョトル・イリイチ 〔露〕
(1840.05.07〜1893.11.06) 53歳 コレラ

ムラヴィンスキー,エフギニー 〔露〕
(1903.06.04〜1988.01.19) 75歳    
            

     
世界的な指揮者のムラヴィンスキーは、
サンクトペテルブルクの貴族の家に生まれた。

父は法律家、母は歌手で、恵まれた家庭だったが、
1917年のロシア革命で財産を没収され
3年後に父は世を去った。

ムラヴィンスキーは、生物学を学んでいたが、
21歳でレニングラード音楽院に入り直し、
卒業後はマリインスキー劇場で指揮者としてデビューし、
後にレニングラード・フィルハーモニー交響楽団で
常任指揮者として活躍した。

威厳のある振る舞いと超絶的パフォーマンス、
そして、その長身から「ロシアンクレンペラー」の
異名を得ている。

1973に初来日しているが、飛行機嫌いのため
シベリア鉄道と船による来日だった。
日本に対しては非常に大きな好感をもち、
その後3度来日している。

36年前の1月19日にレニングラードで
75年の生涯を閉じた。

チャイコフスキーの「交響曲 第5番」は、彼が
生涯を通じて最も多く演奏した曲で、
多くの録音が残されている。

激情的な第4番と、憂鬱きわまる第6番(悲愴)との
間にはさまって、この曲は中途半端なもののような
扱い方もされたが、第4番に比べたらこの
5番のほうが多くの愛好者をもっているようだ。

全曲を通じて哀愁が漂っているが、ほのぼのとした
憧れや夢、憩いといった情緒が感じられ、
心を慰めてくれ、和らげてくれる一曲となっている。

第1楽章の冒頭のクラリネットの重々しく
暗い雰囲気の旋律は「運命」の主題といわれ、
4つの楽章に様々な形で現れる。

第2楽章の主旋律のホルンは、甘美で端正な
哀傷の感じをもち、憧れをうたうように美しい。

第3楽章は、夢幻的な円舞曲。

第4楽章は厳かで雄大な感じをもつもので、
悲哀に打ち勝つ強い気持が高唱されているように
感じられる。

1888年11月17日にペテルブルグで、
チャイコフスキーの指揮により初演され、聴衆は
大喝采だったが、批評家の評判は良くなかった。
しかしその後、モスクワでもハンブルグでも、
彼の指揮で演奏し、大好評であったこともあり、
チャイコフスキーは自信をもつようになったといわれる。

     第1楽章 Andante-Allegro con anima
     第2楽章 Andante cantabile,con alcuna licenza
     第3楽章 Valse.Allegro moderato
     第4楽章 Finale: Andante maestoso-Allegro vivace



(管弦楽)モントリオール交響楽団
(指揮) シャルル・デュトワ  
      ♪ 私が聴いた音源 ♪




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