【 交響曲 ニ短調 M. 48 】 フランク,セザール・オギュスト 〔仏〕 (1822.12.10〜1890.11.08) 67歳 ベルギー→仏
19世紀フランスのオルガニス、作曲家だった フランクは、作曲家として多くのオルガン曲、 室内楽曲、ピアノ曲、オーケストラ作品を残している。
静かにバッハとベートーベンを研究し、 それを祖先として自己の音楽を築いていった。 それは、時流に反抗するものだったが、真剣に 音楽を考える若い作曲家たちの中には、フランクの 真摯な態度にひきつけられ「フランキスト」と 呼ばれる楽派を作っていった。
彼はカトリック教徒で、信仰のあつい聖者のような、 静かさをたたえた人間で、戦いをいどまず、 敬虔な態度でひざまずいて、神に近づこうとした。
フランク64歳の作品「交響曲ニ短調」は、 1887年1月9日にパリ音楽院で初演され、 友人の作曲家デュパルクに捧げられた。
唯一の交響曲で、循環形式(同一の主題材料を 全楽章に用いて性格的統一をはかる手法)によって 作られていて、3つの楽章からなるが、第2楽章には スケルツォとみられる部分を中間部にもっているので、 伝統的な4楽章の形式ともいえる。
曲の構造は、3つの動機によって構築され、 この動機は全曲をつらぬいている。 フランクは転調の天才といわれたが、この曲でも 頻繁に転調させて内面的な魂の振動を、 調性を斬新的に、しかも震えるように 変転させることによって、表現しようとしている。
第1楽章 Lento - Allegro non troppo 第2楽章 Allegretto 第3楽章 Allegro non troppo
彼の傑作といわれる作品が生まれるのは50歳を 過ぎてからで、世間の人たちが理解し始めたのは、 亡くなる寸前のことだった。
(管弦楽)パリ管弦楽団 (指揮) ヘルベルト・フォン・カラヤン ♪ 私が聴いた音源 ♪
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