 【 交響曲 第6番 ホ短調 】 レイフ(ラルフ)・ヴォーン=ウィリアムズ 〔英〕 (1872.10.12〜1958.08.26) 85歳 心臓発作
 “英国らしさ”を感じさせるヴォーン=ウィリアムズは、 151年前の10月12日、グロスターシャー州 ダウンアンプニーで生まれた。
父は貴族階級、母は名門ウェッジウッド家 (高級陶器のウェッジウッド)という絵に描いたような 英国の上流家庭で育ったヴォーン・ウィリアムズは、 最初はヴァイオリニストを目指したが、 王立音楽大学に入学後作曲家に転向した。
ホルストらとともに民謡採譜のため英国内を くまなく回り、英国の教会音楽や賛美歌を 書物にまとめる仕事にも携わって、 自国の伝統音楽をしっかりと学んだ。
その一方、ドイツ・ロマン派の作曲家ブルッフや、 ラヴェルにも教えを請い、様々な作曲技法を 身に付けていった。
ヴォーン=ウィリアムズは、ホ短調交響曲を 第6番と第9番の2曲書いている。
1944年から1947年にかけて作曲した 「交響曲 第6番」は、第1,第2、第3楽章の不協和音が 激しい性格のため「戦争交響曲」とも評される。 闘争的であり、また皮肉や不気味さが交錯する これらの楽章には、第二次世界大戦と戦後の 混乱が反映しているといえる。
しかし全曲の3分の1をしめる終楽章は 対照的に、終始ピアニッシモで穏やかに演奏される。 これは平和の暗示ではなくて、夜の静寂、 冷たく生命のない世界の沈黙といった性格のもので いつ終わったのかわからないように消えていく。 4楽章からなるが、全曲切れ目なく演奏される。
1948年4月21日にロンドンの ロイヤル・アルバート・ホールで初演された。
第1楽章 Allegro 第2楽章 moderato 第3楽章 Scherzo: Allegro vivace 第4楽章 Epilogue: Moderato

(管弦楽)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ロジャー・ノリントン ♪ 私が聴いた音源 ♪
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