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...... 2023年06月21日 の日記 ......
■ 《 諷刺劇 》   [ NO. 2023062101-1 ] or

【 組曲「金鶏」】
     
リムスキー・コルサコフ,ニコライ・
         アンドレイ・ヴィチ 〔露〕
(1844.03.18〜1908.06.21) 64歳 狭心症
      

         
リムスキー=コルサコフの晩年は、音楽院の
教授を勤めながら、海軍軍楽隊の指揮者として、
宮廷礼拝堂の副指揮者として活躍した。

音楽院教授としての34年間の在職中に
数えきれないほど多くの弟子を養成したが、
最晩年に狭心症を患っていて、115年前の
6月21日にペテルブルクで64歳の生涯を閉じた。

R.=コルサコフの最後の作品の歌劇「金鶏」は、
プーシキンの夢幻的な物語により、プロローグと
エピローグを伴う3幕からなり、大成された
彼の和声・管弦楽法の効果のうえに、
ある種の近代的手法が加味されて、
プーシキンの原作のもつ風刺的な性格と
巧みに一致した音楽となっている。

ドードン王の宮廷で敵の侵入に対して、年老いた
星占いが献上した、危険が迫ったときに鳴いて
知らせるという「金鶏」を頼りにし、救われる。

戦場の夜、美しいシュマハの女王に誘惑され、
すっかり魅せられた王は、彼女を後妻にした。
しかし、褒美に望みのものを与えると約束していた
星占いから、シュマハの女王をもらいたいと言われ、
怒り狂った王は星占いを杖で打ち殺してしまった。
すると、金鶏がくちばしで王の頭を突いて、
王も殺されるという物語で、歌劇では幕が下りた後、
幕の前に星占いが現われて、
「ただ今のはほんの冗談にすぎません」
と言って退場する。

作品は、亡くなる前の年の1907年に完成したが、
物語の筋が当時、日露戦争に敗北し腐敗堕落を
さらけだしていた帝政ロシアを諷刺したものであると
当局から上演を禁じられ、作曲者の生前には
陽の目をみることはなく、翌年になって初演された。

組曲「金鶏」は、グラズノフとシュテインベルクにより、
歌劇「金鶏」から編曲されたもので、4曲からなる。

第1組曲 序奏とドドン王の眠り           
第2組曲 戦場のドドン王              
第3組曲 ドドン王とシェマハの女王の踊り      
第4組曲 婚礼の祝宴とドドン王の哀れな末路と死ー終曲



(管弦楽)ロシア・ナショナル管弦楽団
(指揮) ミハイル・プレトニョフ  
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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