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...... 2023年06月15日 の日記 ......
■ 《 民族的情緒性 》   [ NO. 2023061501-1 ] ch

【 弦楽四重奏曲 ト短調 Op. 27 】
       
グリーグ,エドヴァルド・ハーゲループ 〔ノルウェー〕
(1843.06.15〜1907.09.04) 64歳
         

         
スコットランド系の血をひき、十八世紀半ばに
ノルウェーに移り住んだといわれる家柄のグリーグは
180年前の6月15日ベルゲンで生まれた。

ピアニストの母親から手ほどきを受け、
15歳でドイツのライプツィヒ音楽院に留学した。
ドイツ様式の作曲法や理論をみっちり学び、
19歳で卒業し、祖国ノルウェーの生地でピアニスト、
作曲家としてデビューした。

しかし、その後はノルウェー人の感情や語法を
独自の音楽に作り上げ、雄々しくおおらかな
迫力の中に、細やかな叙情性をたたえた、
ノルウェーならではの音楽を目指した。

グリーグは18歳のときに、一曲目の弦楽四重奏曲を
書いたが、初演が行われた後に楽譜が紛失してしまった。

その後1878年に書いた「ト短調」と、1892年に
書きかけた「ヘ長調」があるが、この曲は
2楽章までしか作曲されず、残りはスケッチのまま
残されてグリーグの手では全曲は完成しなかった。

グリーグの友人のオランダの作曲家
レントヘンによって完成されたが、普通グリーグの
弦楽四重奏曲といえば、「ト短調」を指す。

国民主義者としてのグリーグの作品は、
常に形式性よりも民族的情緒性に
優位がおかれているが、この曲も北欧ノルウェーの
国民的感覚を歌い上げている。

グリーグの作品の歌曲に使われた旋律の断片が
全曲を貫く骨組みとして使用され、作品全体が
強いまとまりをもっている。

この作品を作ったころのグリーグは、都会を避けて、
ロフトヒュースという村に仕事のための特別な
丸太小屋を作り、その中で作曲をしていた。

  第1楽章 Un poco andante - Allegro molto ed agitato
  第2楽章 Romanze: Andante - Allegro agitato
  第3楽章 Intermezzo: Allegro molto marcato - Allegro agitato
  第4楽章 Finale: Lento - Presto al saltarello



(演奏)ニュー・ヘルシンキ四重奏団
       ♪ 私が聴いた音源 ♪





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