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...... 2023年04月19日 の日記 ......
■ 《 国民歌謡 》   [ NO. 2023041901-1 ] v

【 椰子の実 】
 
大中寅二〔日〕
(1896.06.29〜1982.04.19) 86歳
           

   
大中寅二は明治29年に東京で生まれた。
同志社大学経済学部を卒業後、山田耕筰に
師事して作曲を学び、28歳のときに
ベルリンに留学した。
作曲家、オルガニスト、合唱指揮者として活躍し、
昭和57年4月19日に86歳で世を去った。

作品は、讃美歌などの教会音楽が多いが、
昭和11年の作品の「椰子の実」は、明治34年に
島崎藤村が出した詩集『落梅集』の中に
載っている詩に、国民歌謡の一曲として
作曲したものである。

国民歌謡のうち、最も広く愛され歌われた曲で、
昭和11年に東海林太郎によってJOAKで
放送されたのが初めで、彼の歌でポリドールから
レコードが売り出された。
  


椰子の実
   
名も知らぬ遠き島より
流れ寄る椰子の実一つ
故郷の岸を離れて
汝はそも波に幾月

旧の木は生や茂れる
枝はなお影をやなせる
われもまた渚を枕
孤身の浮寝の旅ぞ

実をとりて胸にあつれば
新なり流離の憂
海の日の沈むを見れば
激り落つ異郷の涙

思いやる八重の汐々
いずれ日にか国に帰らん

(島崎藤村作詞)





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