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...... 2023年03月28日 の日記 ......
■ 《 壮麗豪華 》   [ NO. 2023032801-1 ] or

【 パガニーニの主題による狂詩曲 Op. 43 】
      
ラフマニノフ,セルゲイ・ヴァシリエヴィチ 〔露〕
(1873.04.01〜1943.03.28) 69歳 癌
         

          
二十世紀ロシアを代表する作曲家のラフマニノフは、
由緒あるロシア貴族で、近衛の隊長だった父と
教養高い母との間に生まれたが、ロシア革命が
彼の生活を根本から覆した。

1917年の末に、ソヴィエト政権を嫌ってパリに
亡命し、翌年アメリカに移り永住の地と定めた。
毎年夏にはスイスで静養し、秋にヨーロッパの
演奏旅行をする、といった生活を繰り返した。

1940年ころ、祖国ロシアに復帰する意志を
示していたが、第二次世界大戦のため
それが実現できずに、80年前の3月28日に、
70歳の誕生日を数日後にして、癌のため
カリフォルニアのビヴァリー・ヒルズの自宅で、
69年の生涯を閉じた。

ラフマニノフの作品で、最も重要なのは
ピアノ曲で、傑作と認められているものは、
ほとんどこの分野に属している。

作曲家であると同時に、稀にみるヴィルトゥオーゾ
として、壮麗豪華な演奏で巨匠とうたわれた
ピアニストであったラフマニノフにとっては、
これは当然のことであった。

独奏楽器と管弦楽のための作品は計5曲あるが、
それはいずれもピアノを独奏楽器としていて、
4曲のピアノ協奏曲と、この狂詩曲がそれに含まれる。

この狂詩曲は、スイスのルツェルン湖畔の
別荘に閉じこもって書かれた。
61歳の彼の創作力はやや峠を越したころだったが、
演奏家としての活動で忙しくしていた。

主題として取り上げられたのは、パガニーニの
「無伴奏カプリース」作品1の第24曲イ短調だが、
ヴァイオリン曲「24の奇想曲」の終曲から主題をとり、
「怒りの日」の旋律を交えながら24の変奏が次々と現れる。
それを24回変奏し、短い序奏とコーダがついている。

ピアノの名手であったラフマニノフならではの
華麗華麗な技巧にあふれていて、巧妙な管弦楽法を
駆使した凝った作品である。
この主題に用いられたパガニーニの曲は、他に
リストや、ブラームスによっても扱われている。



(ピアノ)ウラディーミル・アシュケナージ
(管弦楽)ロンドン交響楽団       
(指揮) アンドレ・プレヴィン     
         ♪ 私が聴いた音源 ♪




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