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...... 2023年03月10日 の日記 ......
■ 《 名技巧ヴァイオリニスト 》   [ NO. 2023031001-1 ] ch

【 マラゲーニャ Op. 21-1 】

サラサーテ,パブロ.デ 〔西〕
(1844.03.10〜1908.09.20) 64歳 気管支炎
       

        
無数のヴィルトゥオーソたちが名人芸的演奏の
黄金時代を築きあげた十九世紀における、
もっともすぐれたヴァイオリニストのひとりに
あげられるサラサーテは、179年前の3月10日に
スペインのパンプローナで生まれた。

父は軍楽隊の楽長で、ヴァイオリンの手ほどきを
父から受け、8歳ですでにステージを踏むほどの
才能をみせた。

彼は10歳のとき、マドリッドの宮廷での
御前演奏に妙技をしめし、女王イザベラから
ストラディヴァリウスの名器を与えられている。

12歳でパリ音楽院に入学し、在学中には
作曲も学び作品も残しているが、卒業後は
演奏家としての道を歩み始めた。

サラサーテの作品で最も有名なのが
「ツィゴイネルワイゼン」で、スペインのジプシー
特有の甘美な旋律と音色、そして奔放なまでに
情熱的音楽の魅力は、誰もの心を打つのだろう。

演奏家としてのサラサーテには、大作曲家たちが
競って名曲を捧げた。
彼は驚くべき名技巧ヴァイオリニストで、
華麗な名人芸と、魔術的、悪魔的ともいうべき
怪しい音色と魅惑的な歌い回しで、聴くもの
全てを魅了したといわれ、彼の演奏は、他の
大作曲家たちの創作意欲をも刺激し、
数多くの名曲を生み出した。

サラサーテが演奏家として活動を始めたのは
1860年代のパリだった。
最初に仲良くなったのは、新進ピアニストとして
売り出し中のサン=サーンス〔仏〕(1835〜1921)で、
名曲「序奏とロンド・カプリチオーソ」を
サラサーテに捧げ、1865年には二人で
デュオを組んで演奏旅行をした。

1870年代前半にはラロ〔仏〕(1823〜1892)が、
サラサーテの魅力の虜になり「ヴァイオリン協奏曲第1番」
「スペイン交響曲」をサラサーテのために書いた。
「スペイン交響曲」はチャイコフスキーを刺激して、
彼に「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」を
書かせるきっかけになった。

1870年代に後半にはドイツにも
演奏旅行をするようになり、ドイツの作曲家の
ブルッフ(1838〜1920) が「ヴァイオリン協奏曲第2番」と
「スコットランド幻想曲」をサラサーテに捧げた。

ブラームス(1833〜1897)もサラサーテの
妙技に感銘して、「ヴァイオリン協奏曲第3番」を書いた。

マラゲーニャは、スペインのマラガ地方の舞踊歌曲で、
カスタネットやギターなどを用いた3拍子の曲だが、
官能的な旋律を奏する「マラゲーニャ 作品21-1」は、
6曲からなる〔スペイン舞曲集〕の第1曲で、
スペインのアルベニス(1860〜1909)に
同名の著名なピアノ曲がある。
            
第1曲 マラゲーニャ 作品21−1     
第2曲 ハバネラ 作品21−2       
第3曲 アンダルシアのロマンス 作品22−1
第4曲 ホタ・ナバーラ 作品22−2    
第5曲 祈り 作品23−1         
第6曲 サパテアード 作品23−2     
           

                  
(ヴァイオリン)ユリア・フィッシャー  
(ピアノ)   ミラナ・チェルニャフスカ
         ♪ 私が聴いた音源 ♪




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