 【 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」K. 588 】 モーツァルト,ヴォルフガング・アマデウス〔墺〕 (1756.01.27〜1791.12.05) 35歳
 モーツァルトが最初のオペラを書いたのは、 11歳の1767年で、その後約25年間に歌劇、 喜歌劇などオペラといわれるものを21曲作った。
その中で3大傑作といわれるのが、 「フィガロの結婚」(1786年) 「ドン・ジョヴァンニ」(1787年) 「魔笛」(1791年) この3曲であるが、それに次ぐのが 「後宮からの誘拐」とならぶ 「コシ・ファン・トゥッテ」で、 モーツァルトの代表歌劇とされている。
1789年8月にウィーンで「フィガロの結婚」が 再演されたが、そのときに臨席した 皇帝フランツ・ヨーゼフ二世が、モーツァルトの 音楽に興味をいだき、新しい歌劇の作曲を依頼し、 そして作られたのが「コシ・ファン・トゥッテ」 であるといわれている。
物語の大筋は皇帝が自ら決め、前2作の台本を書いた ダ・ポンテが脚本をかきおろし、出来上がったのが 2幕からなるこの歌劇で、1790年1月26日に ウィーンのブルク劇場で初演され一応成功した。
しかし、皇帝ヨーゼフ二世は病気のため臨席せず、 その後2月20日に世を去ったため、 上演は中断され、8月までに10回程の上演が 行なわれただけだった。
「コシ・ファン・トゥッテ」(女はみんなこうしたもの)は、 底抜けの喜劇ともいうもので、 女の貞節について、男たちのばかばかしい 陽気ないたずらが主題となっている。
登場人物が6人と少なく、かつその人たちが 一対ずつの組に分けられていることから、 音楽的にそれぞれ特徴あるアンサンブルが 数多く生み出されている。
士官フェルランド(T) ドラベラ(S) 士官グリエルモ(Br) フィオルディリージ(S) 哲学者(B) 侍女デスピーナ((S)
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