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...... 2022年10月27日 の日記 ......
■ 《 ヴァイオリンの鬼神 》   [ NO. 2022102701-1 ] co

【 ヴァイオリン協奏曲 第2番 ロ短調 Op. 7 】
        
パガニーニ,ニッコロ 〔伊〕 
(1782.10.27〜1840.05.27) 57歳 腎不全
          

          
十九世紀最大のヴァイオリン奏者のひとりで、
ヴァイオリンの鬼神といわれたパガニーニは、
240年前の10月27日にイタリアのジェノバで生まれた。

彼の一生は不明確な点が多いが、奇異な
伝説的エピソードも多く、富と名声と恋愛で
数多くの逸話を残し、ニースで世を去った。

ギターの名手でもあったパガニーニは、
最初ギターとヴァイオリンの両立を考えていが、
19歳のころから4年間、ある貴婦人と同棲し、
この間ヴァイオリンを放棄してギターに没頭、
演奏会から全く姿を消している。

再びヴァイオリンをとり演奏活動を開始してから、
ナポレオンの妹のエリザにルッカに招かれ、
そこの宮廷オペラ指揮者を3年間務めた。

彼の学習はいつの場合も極めて短期間であるが、
その期間は激しく集中的におこなわれている。
名人芸的演奏効果と強烈な表現性で演奏される
彼の奏法は、その直接の流れをくむ流派がないため、
彼一代で消滅した。

稀代の名演奏家で、多くの作曲家に多大の影響を
与えているが、リストはパガニーニの演奏を聴いて、
「パガニーニは『ヴァイオリンの魔術師』だ。
私は『ピアノの魔術師』と呼ばれるようになりたい」
と言ったといわれる。

パガニーニは晩年、ベルリオーズを未来の
音楽の鍵を開ける天才と讃美して、不遇な
作曲家を援助するために莫大なお金を送っている。

「長い髪と、鋭い眼光と、怪しく粗暴な顔つきをした男。
それは天才といおうか、巨人中の巨人といおうか
私がかつてみたことのない男であった。
私は一目見て非常に感動した。
男はただ一人ホールに突っ立っていた。
私が横切ろうとすると、呼び止めて手を握った。
そして身も心も焼きつくような激しい賛辞を押しつけた。
この男はパガニーニであった」(ベルリオーズ)

ヴァイオリン協奏曲第2番は、正確な作曲年代は
分からないが「鐘」という標題を持つ第3楽章は
ひろく知られていて、リストの「ラ・カンパネラ」は
この第3楽章によっている。

難しい技巧を十分に使った華やかな
巨匠的協奏曲で、イタリア人の作品らしく、
いたるところに即興的で叙情的な旋律をみせている。

      第1楽章 Allegro maestoso
      第2楽章 Adagio 
      第3楽章 Rondo: Andantino - “La campanella”



(ヴァイオリン)サルバトーレ・アッカルド
(管弦楽)   ロンドン・フィル管弦楽団
(指揮)    シャルル・デュトワ   
          ♪ 私が聴いた音源 ♪




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