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...... 2022年04月18日 の日記 ......
■ 《 鳥の鳴き声 》   [ NO. 2022041801-1 ] or

【 組曲「鳥」Op. 154 】
         
レスピーギ,オットリーノ〔伊〕
(1879.07.09〜1936.04.18) 56歳 心臓病
        

              
類い稀なるオーケストレーションの名人として
知られているレスピーギの音楽は、師の
リムスキー=コルサコフが鮮やかな水彩画とすれば、
彼は極彩色の油絵に例えられている。

色彩的な管弦楽法、フランスの印象主義音楽、
ドイツ的な構成など、いろいろな面をみせるが、
常に美しさに対する洗練された感覚と
流れるような抒情性をみせる。

作曲家として認められてから、ローマの
サンタ・チェチリア音楽院で作曲を教え、
有能な作曲家を育て、10年後に院長に就任した。

レスピーギの名声は高まり、1932年には
イタリア学士院の会員に選ばれ、34年には
ハンガリー王立アカデミーの名誉教授に任命された。

限りなく永遠の都ローマを心から愛し続け、
演奏旅行以外はローマを離れることがなかった
レスピーギは、軽い流行性感冒に似た病気になり、
それがこじれて86年前の4月18日に
心臓病で56年の生涯を閉じた。

彼は「古代ローマ帝国の復権」を訴えた独裁者
ムッソリーニの熱心な支持者だったが、彼の死の翌月、
ムッソリーニはエチオピア併合を宣言し、
2年後にはユダヤ人迫害が始まっている。

レスピーギは、好んで古い音楽を
現代的に生かした人だが、34歳のときにローマの
サンタ・チェチリア音楽学校教授になって以来、
同校の図書館の豊富な文献を自由に
利用できることによって、増々そういう懐古的、
郷愁的な傾向を強く示すようになった。

5つの小曲からなる組曲「鳥」は、サンタ・チェチリア
音楽学校の校長時代の1927年の作品で、
鳥に関する標題や旋律を与えて、七世紀から
十八世紀にかけてのイタリア、イギリス、フランスの
クラブサンの曲を巧みに利用したものとなっている。

1ー前奏曲
2ー鳩  
3ー牝鶏 
4ー夜鷹 
5ー郭公 

それらは、原曲の描写的態度を巧妙に生かして、
原曲以上に楽しい曲にしている。
「小管弦楽のための組曲」と副題がつけられていて、
大きな編成の組曲ではないが、素朴で古典的な
風格の中に各様の色彩的効果を出すように作られている。



(管弦楽)アカデミー室内管弦楽団
(指揮) ネヴィル・マリナー  
      ♪ 私が聴いた音源 ♪





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