 【 組曲「乳母車の冒険」】 カーペンター,ジョン・オールディン 〔米〕 (1876.02.28〜1951.04.26) 75歳
 作曲家、実業家でもあったカーペンターは 146年前の2月28日にパークリッジで生まれた。
少年時代から音楽を学んでいたが、ハーバード大学を 卒業後はシカゴにおいて、父が創立した製粉会社に 勤めながら作曲の勉強を続けた。 33歳で副社長になった後も、作曲家としての 声価を高めていった。
「乳母車の冒険」の背景は、彼が住んでいたシカゴの 上流住宅地で、幼児の見る世界を描いたものである。
6曲からなり、手堅い作曲技法と自由な 空想とが生んだ楽しい曲で、アメリカ的な 良識がひらめいている。
児童心理学とでもいえるような幼児の心理を 深くつかまえようとした野心作となっている。
第1曲 乳母車で
朝、私は乳母車に座らされ、お腹の上から ベルトをしめられて、散歩に出発します。
第2曲 お巡りさん
外は素晴らしい、警察官がやってくる。 そのカッコ良さの元は目と歩き方だ。
第3曲 手回し風琴
手回し風琴を奏でる音楽が聞こえる。 その魅惑的な騒音が箱の中から 出ているものであることをボクは発見する。
第4曲 湖
ボクは小さい波が大きい波から逃げて砂浜へ 駆け上がってくるのを見、聞き感じる。 波と日の光、白い雲、白いカモメ、 これがボクの湖だ。
第5曲 犬の群れ
散歩は続く、ふいに犬に出くわす。 一匹ではないたくさんの犬が現れる。 彼らは笑い、取っ組み合い駆け回る。
第6曲 夢
乳母車の輪の音はボクの神経を鎮静させる。 目を閉じて母親のことを考えたり、 一日の冒険を振り返ってみるのは楽しい。 世界はなんと大きいのだろう。 なんと多くのものがそこにあるのだろう。

(管弦楽)イーストマン=ロチェスター管弦楽団 (指揮) ハワード・ハンソン ♪ 私が聴いた音源 ♪
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