【 ハンガリー田園幻想曲 Op. 26 】 ドップラー,アルベルト・フランツ 〔墺〕 (1821.10.16〜1883.07.27) 61歳
ドップラーは200年前の10月16日に ハンガリーのオーストリア領の レンベルクで生まれた。
父に音楽を学び、ブダペストやウィーンで 歌劇場の第一フルート奏者をつとめたり、 バレエの指揮をしていたこともあり、歌劇や 多くのバレエ音楽を作曲したが作曲家としてよりも、 フルート奏者として有名で、晩年はウィーン音楽院の フルート科の教授として、後進の指導にあたった。 61歳の7月27日にウィーン近郊の バーテンで世を去った。
ドップラーの作品では、フルートの独奏曲の 「ハンガリー田園幻想曲」が有名で、よく演奏される。
ヨーロッパでは忘れられていたこの曲は、 フルートの低い音域が尺八に似ているせいか、旋律も 日本人の指向に合ったようで、SPレコード時代から 日本では愛され生き残り、ヨーロッパに逆輸出された。
フルートの技巧的な部分が多いこの曲は、 3部からなり、第1部と第2部は、それぞれ管弦楽の 導入を持つ「ラッサン」ふうのゆるやかなもので 第3部は自由な 「フリスカ」調となっている。
変化に富んだハンガリー・ジプシ−特有の曲想や 表題そのものの「田園ふう」な気分が、 親しさをもって迫ってくる名曲である。
ドップラーよりも10歳年長のリストの 「ハンガリー狂詩曲」をリストとともに オーケストレーションしたことでも知られている。
(フルート)工藤重典 (ピアノ) 小坂圭太 ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|