 【 親愛のことば 】 カサド,ガスパール 〔西〕 (1897.09.30〜1966.12.24) 69歳
 スペインの生んだチェロの巨匠カサドは、 124年前の9月30日にバルセロナの教会音楽家の 家庭に生まれ、7歳でチェロを学び始めた。
9歳でリサイタルを開いたところ、演奏を聴いていた パブロ・カザルスに認められ、翌年からカサドは パリに出てカザルスに師事し才能を開花させた。
パリでの勉学中は、バルセロナから奨学金が与えられたが、 第一次世界大戦が始まると打ち切られたため、 バルセロナに帰り、欧米各地で演奏活動を繰り広げた。 62歳のときに日本人ピアニストの原智恵子と結婚した。
作曲家としても作品を残しているが、最も有名なのが チェロとピアノのための小品「親愛の言葉」で、 師カザルスへの敬愛の心をこめて作られた。
1917年から20年の間に完成し、楽譜には 「わがもっとも親愛なるカザルス先生へ」と書かれ、 パリのカザルスに贈られた。
カサドとカザルスは同郷人なので、 二人の故郷のカタルーニャの民謡調を取り入れて、 師への追慕の感情を表現した作品となっている。

(チェロ)藤原真理 (ピアノ)アラン・プラネス ♪ 私が聴いた音源 ♪
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