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...... 2021年09月22日 の日記 ......
■ 《 神話の神 》   [ NO. 2021092201-1 ] or

【 交響詩「タピオラ」Op. 112 】
     
シベリウス,ジャン〔フィンランド〕
(1865.12.08〜1957.09.20) 91歳 脳出血
        

               
「第7交響曲」が交響曲作家シベリウスの
総決算だとすると、翌年に作られた「タピオラ」は、
シベリウスの一連の交響詩の頂点をなす傑作といわれる。

あらゆる無駄を排して簡潔な素材を用い、緊張感に
溢れた力強さや詩的な雰囲気の表現をなし遂げた。
この曲以後、シベリウスはほとんど重要な作品を
発表しなかった。

祖国の偉大な民族伝承「カレワラ」を愛し、
多くの物語りを曲に描いたが、「タピオラ」は
神話の神タピオラを標題としていて、フィンランドの
森の神秘に満ちた自然体験を普遍化しながら描き、
叙情詩的である。

この曲は、60歳の誕生日を迎えた1925年に、
ニューヨーク交響楽団から作品の委嘱を受けて
作られたが、その年にアメリカで初演された。
そして、その時に指揮をした
ウォルター・ダムロッシュに捧げられた。

総譜には、「カレワラ」の一節が記されている。

かなたには北国の暗い森がひろがっている
太古の、神秘な原始の夢をえがきつつ。
そこには森の大神が住み、
森の精がひそかに闇の中でうごめいている。



(管弦楽)フィンランド放送交響楽団
(指揮) ユッカ=ペッカ・サラステ
       ♪ 私が聴いた音源 ♪




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