 【 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op. 27-2 イ短調 】
イザイ,ウジェーヌ 〔ベルギー〕 (1858.07.16~1931.05.12) 72歳
ティボー,ジャック 〔仏〕 (1880.09.27~1953.09.01) 72歳 事故死

名ヴァイオリニストのティボーは、音楽教師を父に ボルドー市で1858年にに生まれた。 8歳でリサイタルを開くという幼くしてヴァイオリンの 才能を発揮し、13歳からパリ音楽院で学び 一等賞で卒業をした。
名指揮者のコロンヌに見い出され、コロンヌ管弦楽団で 独奏者として名声を得た。 かつてベリオが愛用していたストラディヴァリウスを 自由自在に操ったその音色は、繊細典雅をきわめ、 高雅な趣味にあふれた陶酔的なものであった。
1905年に、ピアノのアルフレッド・コクトー、 チェロのパブロ・カザルスと共に 「カザルス三重奏団」を結成して活躍した。
1943年には、ピアニストのマルグリット・ロンと 協力して、ロン=ティボー国際コンクールを開催し、 後進の育成にも力を注いだ。
ティボーは1953年9月1日に、来日途中 乗っていた飛行機がアルプス山脈に衝突し、 72年の生涯を閉じた。
「無伴奏ヴァイオリンソナタ 作品27」は、イザイが 1923年から翌年にかけてベルギーの自宅で作曲した。 この曲は、バッハの6曲の「無伴奏ヴァイオリンのための ソナタとパルティータ」に刺激をうけて書かれている。
当時、32歳だった若きヴァイオリニストのシゲティの 演奏するバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ」 を聴き、高度なテクニックによる表現力豊かな演奏と、 バッハの霊感の豊富な作品に深い感銘を受けて 作曲を始めている。
イザイも第1番から第6番までの6曲の 「無伴奏ヴァイオリンソナタ」を書いたが、 それらは6人の若いヴァイオリニストを意識して 書かれていて、それぞれの演奏家に捧げられている。 「第2番イ短調」はジャック・ティボーに献呈された。
第1楽章 Obesession(妄想): Prelude 第2楽章 Malinconia(憂鬱) 第3楽章 Danse des ombres(亡霊たちの踊り) 第4楽章 Les furies(フェリ : 復讐の女神たち)

(ヴァイオリン)オスカー・シェムスキー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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