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...... 2021年08月21日 の日記 ......
■ 《 天才女性作曲家 》   [ NO. 2021082101-1 ] v

【 カンタータ「 ピエ・イェズ」】
    
ブランジェ,リリー 〔仏〕
(1893.08.21〜1918.03.15) 24歳
    

    
二十世紀初めの、フランスの天才女性作曲家
リリー・ブーランジェは、128年前の
8月21日にパリで生まれた。

幼いころから病弱で、主に個人レッスンで作曲を学び、
十代の終りごろから作品を発表していた。

若い芸術家の登龍門のローマ大賞を受賞したのは
19歳のときで、音楽部門で女性に
大賞が授けられたのはこれが最初だった。
父エルネストも1835年に受賞している。

歴代受賞者にはベルリオーズやビゼー、
ドビュッシーらの名がならんでいるが、ラヴェルが、
何回も落選したときは大騒ぎになっている。
リリーは2回目の挑戦で射止めた。

彼女は悪化する病気(クローン病:腸の重い病気)と
闘いながら作曲活動を続けたが、快復することなく
24歳という若さで世を去った。
美しく、魅力的な人柄で、自然と動物を愛し、
敬虔なカトリックの信者だった。

ローマ大賞を受賞した
カンタータ「ファウストとヘレネ」は
彼女の代表作といえるもので、壮麗な音楽である。

遺作となった声楽曲の「ピエ・イェズ」は、
死の床で作曲し、姉ナディアが口移しに
書きとったもので、短い曲ながら不思議な和声と
神秘的な美しさをたたえた傑作である。

6歳年上の姉のブーランジェも、すぐれた
作曲家だったが、妹の死後は筆を折って、リリーの
作品の紹介と若手音楽家の教育活動につとめた。
コープランドやバーンスタイン、ピアソラなど
多くの音楽家が彼女のもとから育っている。





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