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...... 2021年08月14日 の日記 ......
■ 《 毒舌家 》   [ NO. 2021081401-1 ] sy

【 交響曲 第4番 ホ短調 Op, 98 】
     
ブラームス,ヨハネス 〔ドイツ〕
(1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病
       
チェリビダッケ,セルジュ 〔ルーマニア〕
(1912.07.11〜1996.08.14) 84歳    
    

     
ルーマニアのローマンで生まれたチェリビダッケは、
指揮者としてドイツで活躍し、25年前の8月14日に
パリで84年の生涯を閉じた。

24歳のときからベルリン大学やベルリン芸術大学で
哲学、数学、作曲、指揮などを学んだ。

ベルリン・フィル管弦楽団の指揮者だった
レオ・ボルヒャルトが事故で亡くなり、その
後任指揮者を決めるコンクールで、審査員全員一致で
選ばれたのがチェリビダッケで、そのときに
指揮をした曲がブラームスの交響曲第4番第1楽章で、
指揮者デビューを飾るきっかけになった。

常任指揮者だったフルトヴェングラーを尊敬していて、
多くのことを学んでいる。

チェリビダッケは世界中で数千人の弟子を
教えたといわれ、彼の音楽論は「音楽は無であって、
言葉で語ることはできない。ただ体験のみだ」。

日本にも数度来日していて、禅宗の仏教徒だった。

ブラームスは4曲の交響曲を書いた。
どの曲も憂愁味をだしているが、この4番は特別で、
作曲したのは52歳のときだった。

人生のさびしさも感じていただろうし、そのころ読んでいた
「ギリシャ悲劇」などの暗い物語の影響もあったのだろう。
ただうらさびしく秋の気分である。

痛々しい哀愁を感じさせる第1楽章。
古い教会音楽を用いていて、長調なのに暗くて
しっとりとした第2楽章。
歓楽的ではあるが無気味でもある第3楽章。
150年も前にバッハを最後としてすたれてしまった
シャコンヌ(バスの短い主題を幾度でも繰り返し、
その繰り返しの上に変奏をきずいたもの)の第4楽章。
全体が古めかしい方法で書いている。

しかし、その古めかしさは、人間に永遠に続く
過去への追憶として全ての人に共感される。
人の運命のさびしさ、人の世のはかなさ、
全てを達観した者の孤独感・・・
人生の苦しみを味わったものには、
心からの慰めでもある。

        第1楽章 Allegro non troppo
        第2楽章 Andante moderato
        第3楽章 Allegro giocoso
        第4楽章 Allegro energico e passionato



(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) カール・ベーム          
         ♪ 私が聴いた音源 ♪




     

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