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...... 2021年05月27日 の日記 ......
■ 《 無窮動 》   [ NO. 2021052701-1 ] or

【 常動曲 ハ長調 Op. 11 】

パガニーニ,ニッコロ 〔伊〕
(1782.10.27〜1840.05.27) 57歳



ヴァイオリンの鬼神といわれたパガニーニは、
十九世紀最大のバイオリン奏者のひとりだが、
その一生は不明確な点が少なくない。
彼の学習はいつの場合も極めて短期間であるが、
その期間は激しく集中的におこなわれていた。

名人芸的演奏効果と強烈な表現性で演奏される
パガニーニの奏法は、その直接の流れをくむ流派が
ないため彼一代で消滅した。

19歳のころから4年間ある貴婦人と同棲し、
この間バイオリンを放棄してギターに没頭、
演奏会から全く姿を消している。

再びヴァイオリンをとり演奏活動を開始してから、
ナポレオンの妹のバッキオッキにルッカに招かれ、
そこの宮廷オペラ指揮者を3年間務めた。

パガニーニは晩年、ベルリオーズを未来の音楽の
鍵を開ける天才と讃美して、不遇な作曲家を
援助するために莫大なお金を送っている。

「長い髪と、鋭い眼光と、怪しく粗暴な顔つきを
した男。それは天才といおうか、巨人中の巨人と
いおうか私がかつてみたことのない男であった。
私は一目見て非常に感動した。
男はただ一人ホールに突っ立っていた。
私が横切ろうとすると、呼び止めて手を握った。
そして身も心も焼きつくような激しい賛辞を押しつけた。
この男はパガニーニであった」(ベルリオーズ)

その後、外国への演奏旅行を試み、活発な
演奏活動が続いたが、50歳のころから健康がすぐれず、
晩年はほとんど演奏不可能な状態になり、
富と名声と恋愛で数多くの逸話を残したパガニーニは、
181年前の5月27日にニースで咽喉結核のため、
57年の生涯を閉じた。

休止なしに、細かい音符を奏する「常動曲」は、
30歳のころの作品で、単純な和音の連続の
管弦楽の伴奏は、独奏ヴァイオリンの
美しい線を引き立てている。



(ヴァイオリン)サルヴァトーレ・アッカルド    
(管弦楽)   ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)    シャルル・デュトワ        
             ♪ 私が聴いた音源 ♪




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