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...... 2021年05月12日 の日記 ......
■ 《甘美な旋律》   [ NO. 2021051201-1 ] v

【 歌曲「夢のあとに」Op. 7,No1 】

フォーレ,ガブリエル 〔仏〕
(1845.05.12〜1924.11.04) 79歳 肺炎



近代フランスのもっとも偉大な作曲家のひとりに
あげられるフォーレは170年前の5月12日に
5男1女の末子として、カトリックの伝統強い
南フランスで生まれた。

彼の家系には音楽家はいなくて、代々肉屋を
家業としていたが、父親は教師となった。
4歳のときまでフォーレは里子に出されていたが、
父が師範学校の校長となったとき、家庭に戻った。

パリの宗教音楽学校で学び、1865年に卒業後、
地方の教会のオルガニストをつとめ、
普仏戦争には兵士として参加した。

その後パリに戻り、サン=サーンスなどが主催する
国民音楽協会に加わり、上流階級の社交の場の
サロンなどにも出入りするようになった。

「夢のあとに」は、フォーレの歌曲集「3つの歌」
作品7の第1曲で、彼の全作品のうちでも最もひろく
親しまれている曲で、ロマン・ピュシーヌの詩に
つけられた曲である。

1877年の作品だが、そのころフォーレはパリの
マドレーヌ教会で、オルガン奏者サンサーンスの
助手を、その後合唱指揮者もつとめた。
清らかで穏やかな多くの歌曲を書き、時として
フランスのシューベルトとも讃えられている。

甘美で豊かな和声法に彩られたその美しい旋律は、
チェロやいろいろな楽器の独奏用にも編曲されて、
ひろく愛好されている。

旋律の一種劇的な起伏はイタリア的性格のもので、
その豊かな和声づけはフォーレにあっても
最も陶酔的官能的なものであるが、そこには
やはりフォーレ特有の節度があり、
曲を過度の耽美主義からは守っている。



(ソプラノ)バーバラ・ヘンドリックス
(ピアノ) ミシェル・ダルベルト  
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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