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...... 2021年05月09日 の日記 ......
■ 《 セミセリア様式 》   [ NO. 2021050901-1 ] v

【 アリア「あの人はいつ来るの」】

パイシェルロ,ジョバンニ 〔伊〕
(1740.05.09〜1816.06.05)  76歳



十八世紀後半最大のオペラ・ブッファ(喜歌劇)の
作曲者の1人であるパイシェルロは、281年前の
5月9日にイタリアのタラントで生まれた。

76歳のときにナポリで世を去るまでに、
100曲を越えるオペラ・ブッファを上演し、
当時におけるイタリア最大の作曲家として、
名声をほしいままにしていた。

ペルゴレージによって開拓されたオペラ・ブッファは、
次の世代のナポリ派の作曲家によって発展させられ、
さらに後のモーツァルト、ロッシーニへと受け継がれるが、
十八世紀の後半にナポリ派のオペラ・ブッファの
作曲家として、最も華々しい活躍をしたのが、
パイジェルロとチマローザだった。

彼は他に、多くの宗教音楽、交響曲、
ピアノ協奏曲を作曲している。
オペラ・ブッファが、今日全曲上演されることが
あるのは、彼がロシア宮廷に招かれてペテルブルグ
滞在中に上演した「セヴィリアの理髪師」一曲
くらいのもので、他の大部分は忘れ去られ、
わずかにオペラの中の2・3の独唱曲が
古典イタリア歌曲として歌われているにすぎない。

パイシェルロはセミセリア様式と呼ばれる
オペラの代表的人物だが、1789年に作曲した
「恋に狂えるニーナ」は、正歌劇と喜歌劇の
中間のセミセリア様式で書かれている。

この作品のアリア「あの人はいつ来るの」は、
すてられたニーナが恋人を想って歌う
悲しくまた甘い歌で、ベル・カントの技法が活用され、
装飾的な効果をあげていて、古典イタリア歌曲の
一つとして長く歌われている。



(ソプラノ)松本美和子
(ピアノ) 田中陽子 
     ♪ 私が聴いた音源 ♪





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