【 ピアノ三重奏曲 第3番 ハ短調 Op. 101 】
ブラームス,ヨハネス〔独〕 (1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病
ブラームスは、1886年から3年間の毎夏を スイスの雄大な風景に囲まれたトゥン湖のほとりの トゥンの町で暮らした。
このトゥンの避暑の折に多くの室内楽を書いたが、 1年目の5月から秋までの滞在中に生れた作品が 「ピアノ三重奏曲 第3番」だった。
この1年目は、悲しみも悩みもない楽しく幸せな 時期で、また生涯のうちで最も精力的な 創作活動を続けることができた。
その年に作曲した歌曲や合唱曲、チェロ・ソナタ、 バイオリン・ソナタなどの作品は、雄大な景色を 反映して力強くたくましく威厳を持っていると 同時に情熱に富んでいる。
そのうえ、北国の故郷の野や森に対する郷愁に似た 気持ちもひそめていて、「ピアノ三重奏曲 第3番」も 郷愁を強くだし、その反面、精力的な情熱も 激しくもやしている作品である。
私的な初演は、完成後まもなく行なわれたが、公開の 初演は、完成の年の12月20日にブダペストで、 フーバイのバイオリン、ポッパーのチェロ、 ブラームスのピアノで行なわれ、翌年に出版された。
第1楽章 Allegro energico 第2楽章 Presto non assai 第3楽章 Andante grazioso 第4楽章 Allegro molto
(演奏)スメタナ三重奏団 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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