【 歌曲「この道」】
山田耕筰 〔日〕
（1886.06.09〜1965.12.29） 79歳
北原白秋 〔日〕
（1885.01.25〜1942.11.02） 57歳
「この道」の作詞者の北原白秋は、
山田耕筰が生まれる１年前の明治１８年に
柳川（福岡県）で生まれた。
詩人、歌人、童謡作家として活躍したが、
５０歳を過ぎて糖尿病のため視力が衰え、
薄明の世界に入り、昭和１７年１１月２日、
５７年の生涯を閉じた。
作曲家の山田耕筰は日本楽界最大の指導者で、
歌劇、交響曲、ピアノ曲など多くの作品を
作曲したが、特に歌曲に名品が多い。
日本語独得の高低やアクセントと、日本特有の
リズム感を生かした歌曲のスタイルを作り上げ、
日本楽界最大の指導者として活躍した。
作詞家の北原白秋とは親友だったが、
二人のコンビの曲は、「この道」の他に
「からたちの花」「ペチカ」「待ちぼうけ」
など数多くある。
「この道」は、北原白秋が北海道へ旅行したときに、
札幌の町の広々とした落ち着いた情緒を取り入れて
詩を作っている。
非常に快い自然なのびやかな旋律を山田耕筰が
作曲したのは、昭和２年のことだった。
この道
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああ そうだよ
ほら 白い時計台だよ
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
お母さまと馬車で行ったよ
あの雲もいつか見た雲
ああ そうだよ
山査子の枝も垂れてる
北原白秋 作詞
山田耕筰 作曲
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