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...... 2020年10月11日 の日記 ......
■ 《 練習課題 》   [ NO. 2020101101-1 ] e_or

【 序曲 ト短調 WAB 98 】

ブルックナー,アントン 〔墺〕
(1824.09.04〜1896.10.11) 72歳



ブルックナーの父は、彼が13歳のときに病気で
亡くなったが、父と同じ教師として学校に
勤めながら音楽の勉強をした。

ブルックナーは敬虔なカトリック信者で、
子供のような純真な心情をもっていて、物質生活は
質素で、まったく世俗を超越した芸術生活を送り、
生涯独身を通した。

30歳を過ぎてから和声楽、体位法、管弦楽法、
楽式論といった作曲理論を本格的に学んでいるが、
音楽史のなかで珍しい存在だといわれている。

彼の音楽が世人に認められ、その名声が内外に
高まったのは、60代に入ってからだった。
人生の黄昏どきともいえる時期に入って、
あたかも落日が壮大な残照を残すかのように、
すばらしい傑作を生み出していった。

しかし、次第に健康状態が悪化し、
68歳のときにウィーンの宮廷オルガン奏者を、
70歳のときに音楽院の教授を退職した。

オーストリア皇帝からたまわった、ウィーンの
シェーンブルンの家で永遠の眠りについたのは、
124年前の10月11日のことで、葬儀はウィーンの
全市民層の参加により盛大に行われた。

ブルックナーは37歳の年から、リンツで歌劇場の
指揮者を務めていたオットー・キッツラーのもとで、
楽曲の形式や管弦楽法を学んだ。

2年後の1863年に作曲の練習課題として
書き上げられたのが、厳格なソナタ形式の
「序曲 ト短調」で、自らの作品に対して、
大変厳しかったブルックナーは練習課題である
この曲を生前には公表しなかった。

初演は、亡くなってから25年後の1921年に
オーストリアのクロスターノイブルクで
フランツ・モリスの指揮により行われた。



(管弦楽)ベルリン放送管弦楽団
(指揮) リッカルド・シャイー
     ♪ 私が聴いた音源 ♪





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