【 歌劇「友人フリッツ」】
マスカーニ,ピエトロ〔イタリア〕 (1863.12.07〜1945.08.02) 81歳
マスカーニはパン屋の子に生まれた。 父は法律を学ばせようとしたが、14歳のときに伯父に 音楽の才能を認められ、音楽を学ぶことになった。 その後、有力な伯爵にも認められて、ミラノ音楽院に 留学したが、音楽教師の職を得、定住して 結婚するまでは、放浪を続けオペラに親しんだ。
出世作「カヴァレリア・ルスティカーナ」は、 音楽出版社の懸賞オペラに応募し、1等に 当選した作品で、90年にローマで初演されたが、 大成功をおさめ、続いて全世界で次々に成功し、 マスカーニの名を世界的に高めた。 同時代の作曲家に、多大の影響を与えた 歴史的意味をもっている作品である。
その後も、10曲余りのオペラを書き、指揮者として 活躍したが、第二次世界大戦後、ムッソリーニの 協力者として全財産を没収され、75年前の 8月2日にローマで81年の生涯を閉じた。
1891年10月31にローマのコンスタンツェ劇場で 初演された全3幕の歌劇「友人フリッツ」は、 十九世紀末のフランスのアルザスの田園風景を 背景に繰り広げられる叙情劇である。
独身主義者で地主のフリッツ・コブス(T)が、 小作人の娘のスーベル(S)への愛に気付き、 友人たちから祝福を受けるというあらすじだが、 前作の「カヴァレリア・ルスティカーナ」とは違い のどかな田園風景で育まれる愛と魅力的な人々を マスカーニが人間味豊かに描き出している。
ー 第3幕 間奏曲 ー
(管弦楽)エーテボリ交響楽団 (指揮) ネーメ・ヤルヴィ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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