【 リュートのための古風な舞曲とアリア 第2組曲 Op.138 】
レスピーギ,オットリーノ 〔伊〕 (1879.07.09〜1936.04.18) 57歳 心臓病
レスピーギは135年前の7月9日に音楽家の父と、 感受性の強い教養豊かな母との間に、 ボローニャで生まれた。
類い稀なるオーケストレーションの名人として 知られているレスピーギの音楽は、彼の師の リムスキー=コルサコフが鮮やかな水彩画とすれば、 彼は極彩色の油絵に例えられている。
限りなく永遠の都ローマを心から愛し続け、 演奏旅行以外はローマを離れることがなかった。
レスピーギは「古代ローマ帝国の復権」を訴えた 独裁者ムッソリーニの熱心な支持者だったが、 彼の死の翌月、ムッソリーニはエチオピア併合を宣言し、 2年後にはユダヤ人迫害が始まっている。
彼は、好んで古い音楽を現代的に生かした人で、 34歳のときにローマのサンタ・チェチリア音楽学校の 教授になって以来、同校の図書館で昔の作曲家の 作品を調べるのを楽しみとし、それらの中から 気に入ったものを自分の管弦楽法で 編曲することをしばしば行なっていた。
「リュートのための古風な舞曲とアリア 」という 組曲は3種ある。 4楽章からなる第1組曲は、1917年に書いたが、 第2組曲はその6年後の1923年の作で、最も 優れたものとされている。 最も編成が小さい第3組曲は1931年に書かれた。
原曲の持つ気品と香華を失わず、原曲の時代と 性格に適した和声的なあらゆる特徴を考慮して、 新たに和声をつけ、管弦楽曲とした。
第2組曲での管弦楽の色彩は、曖昧さがなく明瞭で 淡色的で、ハープとチェンバロを用い、第2楽章では、 トランペットに昔のコルネットの真似をさせている。
第1楽章 Laura soave - Balletto con Gagliarde, Saltarello e Canario(優雅なラウラ) 第2楽章 Danza Rustica (田園舞曲) 第3楽章 Campanea Parisienses - Aria (パリの鐘) 第4楽章 Bergamasca (農民の舞曲)
(管弦楽)ボストン交響楽団 (指揮) 小澤 征爾 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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