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...... 2020年07月07日 の日記 ......
■ 《 室内楽的伴奏 》   [ NO. 2020070701-1 ] v

【 リュッケルトの詩による5つの歌曲 】

マーラー,グスターフ〔オーストリア〕
(1860.07.07〜1911.05.18) 51歳 心臓病


  
マーラーは160年前の7月7日にオーストリアの
カリシュトで、裕福なユダヤ人商人の次男として
生まれたが、長男は早世している。

幼少からすばらしい音楽的才能を示し、
父はその才能を伸ばすために居を移した。
マーラーの作品は、9つの交響曲および「大地の歌」に
代表されるが、数からいっても、音楽性の傾向からいっても、
歌曲作品は交響曲に劣らぬ重要な意味をもっている。

彼の作品は歌曲において、伴奏それ自身独立し、
ほとんど全てが大規模で、精巧化され、歌唱では
出し得ない色彩を強めるように書かれている。
それは、伴奏というものの地位を高めたといわれる
ゆえんでもある。

ドイツロマン派の詩人フリートリヒ・リュッケルト
の詩を好んでいたマーラーは、「なき子をしのぶ歌」を
作曲した後に「リュッケルトの詩による5つの歌曲」を
書いた。

伴奏は室内楽的編成をとり、楽曲の規模もせばめて、
全体的に円熟した作風と繊細な深い表現とを伝えている。
一つ一つの歌曲の間には、内容的な連関はなにもない。

「こどもの魔法の角笛」による「死せる鼓手」「少年鼓手」
と共に「最後の7つの歌曲」として一括されている。

第1曲 私の歌をみないで    
第2曲 ほのかなリンデのかおりを
第3曲 私はこの世に忘れられ  
第4曲 真夜中に        
第5曲 美しさゆえに愛す    

第3曲は、数多いマーラーの歌曲の中でも
とくに傑作として知られている。



私はこの世に忘れられ

私はこの世に忘れられた
私はながいこと世にそむいてきたが
もう誰も私のことをいわなくなって久しい
死んだと思っているのだろう
かまわないし、文句もいえない
私はこの世ではもう事実死んでいるのだから
私は世の騒音から逃れ
静かな場所にやすらおう
ただ私の天国と私の愛情と私の歌の中に生きよう





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