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...... 2020年06月22日 の日記 ......
■ 《 プロヴァンスへの愛着 》   [ NO. 2020062201-1 ] e_or

【 プロヴァンス組曲 Op. 152b 】

ミヨー,ダリウス 〔仏〕
(1892.09.04〜1974.06.22)  81歳



南フランスのプロヴァンスで、裕福なユダヤ系の
家庭に生まれたミヨーは、
「プロヴァンス出身のユダヤ教を信ずるフランス人」
と自己規定していた

二十世紀初めのパリで多調性を主とした
前衛作曲家として売り出し、第一次大戦中は
親しい詩人で外交官のクローデルの
秘書として、一緒にブラジルに滞在した。

この強烈な体験がミヨーのラテン気質を目覚めさせ、
ラテン音楽やジャズを現代音楽と結び付ける
彼独特の作曲法を編み出させた。

第二次大戦が始まるとアメリカに亡命し、
アメリカの吹奏楽団のために
「フランス組曲」などを書いた。

戦後はパリとカリフォルニアを一年ごとに往復し、
亡くなるまで作曲を続け、46年前の6月22日に
スイスのジュネーブで81年の生涯を閉じた。

映画音楽や放送音楽など作品番号の
付いていないものを数えれば500は越える
作品を残している。

ミヨーは、民謡その他の既存の音楽素材を用いて、
それに基づいた作品も書いているが、
その中に大衆的成功を得ているものが多い。

帰国後「フランス6人組」の一員として注目された。

「プロヴァンス組曲」は、ミヨーが故郷のプロヴァンスに
抱いている限りない愛着から生み出された。

同じようにプロヴァンスで生まれた「近代絵画の父」
セザンヌ(1839〜1906)同様、ミヨーの作品にも
プロヴァンスの影響が大きく、明解さとか
明るい豊かな色彩などが感じられる。

8つの短い楽章からなる組曲で、十八世紀の
プロヴァンス地方のポピュラーな民謡や、十七世紀に
プロヴァンスで活躍したカンプラー(1660〜1744)の
作品などからも借用されている。

ピッコロやクラリネット、トランペット、ホルンが
主力となっているオーケストレーションは、
民族色豊かな打楽器が響きに彩りをそえ、
独特の効果を発揮している。

          1. Amima
          2. Tres Modéré-Vif
          3. Modéré
          4. Vif
          5. Modéré
          6. Vif
          7. Lent
          8. Vif



(管弦楽)ボストン交響楽団 
(指揮) シャルル・ミンシュ
    ♪ 私が聴いた音源 ♪





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