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...... 2020年06月05日 の日記 ......
■ 《ベールマンのために》   [ NO. 2020060501-1 ] e_co

【 クラリネット小協奏曲 ハ短調 Op. 26 】

ウェーバー,カルル・マリア・フォン 〔独〕
(1786.11.18〜1826. 06.05) 39歳 結核



ウェーバーは座骨を患い、4歳になるまで歩行が
できなかったが、晩年も胸と喉頭の結核に冒されて、
医師から静養を命じられていた。

しかし、 ドレスデン歌劇場の指揮者に迎えられた
31歳のときに結婚したオペラ歌手のカロリーネとの
生活は、豊かなものではなかったため、長年
貧乏を味わってきた彼の家族に対する思いやりから、
無理を承知でロンドンでの演奏会の指揮をした。

その後病状は悪化し、この初演後二ヶ月足らずの
6月5日に異郷で不帰の客となった。

遺骸は18年後に息子マックスに守られ、
彼の芸術的な意志を継いだワーグナーの力添えで、
祖国に永遠の安らぎを得ることができた。

ウェーバーは、柔らかな甘い音色で表現力に
富んでいるクラリネットの独奏曲とする曲を
いくつか書いているが、これらはどれも優れた
クラリネット奏者ベールマンのために作曲した。

ベールマン(1784〜1847)は、ポツダムに生まれ、
ベルリンの軍楽隊に所属し、後にミュンヘンの
宮廷管弦楽団に移った人で、ウェーバーばかりでなく、
マイヤベーアやメンデルスゾーンをも驚嘆させ、
彼のためにクラリネットの曲を書いている。

美しい音色、優れた技巧、深い感受性の持ち主の
ベールマンのために書いた、
クラリネット・コンチェルティーノ(小協奏曲)は、
1811年に宮廷管弦楽団で発表したが、
この曲を聴いたバイエルン国王のマキシミリアンは、
深く感動し、直ちにクラリネットのための協奏曲を
2曲書くことをウェーバーに命じ、その年に
「ヘ短調 作品73」と、「変ホ長調 作品74」の
2曲が生まれた。

「小協奏曲 ハ短調 作品26」は3楽章からなる。

       第1楽章 Adagio ma non troppo
       第2楽章 Andante (主題と4つの変奏)
       第3楽章 Allegro (ロンド風)



(クラリネット) ザビーネ・マイヤー  
(管弦楽) ドレスデン国立管弦楽団   
(指揮)  ヘルベルト・ブロムシュテット
         ♪ 私が聴いた音源 ♪





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