[PREV] [NEXT]
...... 2020年05月22日 の日記 ......
■ 《 劇的効果 》   [ NO. 2020052201-1 ] s

【 レクイエム 】

ヴェルディ,ジョゼッペ
  フォルトゥニオ・フランチェスコ 〔伊〕
(1813.10.10〜1901.01.02) 87歳 心臓病

アレッサンドロ・マンゾーニ 〔伊〕
(1785.03.07〜1873.05.22) 88歳    



「レクイエム」は、カトリック教会の
「死者のためのミサ曲」で、モーツァルト、ケルビーニ、
ベルリオーズ、フォーレなどの作品が知られている。

ロッシーニの弟子だったヴェルディは、
1868年に師が亡くなったときに、12人の
イタリアの作曲家をさそって
「レクイエム」を書くことを考えた。

ヴェルディは最後の楽章を書いたものの、
12人が書いた宗教音楽を一つにすることは
無理だということが分かり、そのままになってしまった。

ところが、1873年5月22日にヴェルディが
尊敬していた、イタリアの名高い詩人で
作家のアレッサンドロ・マンゾーニが亡くなり、
ヴェルディは彼のために「レクイエム」を
書くことを墓前で誓った。

そして、1年後の一周忌には完成した曲を、
ミラノのサン・マルコ寺院でヴェルディ自身の
指揮によって初演し、大成功をおさめた。

ヴェルディ特有の美しい旋律に富んだ
「レクイエム」は、劇的効果を目的としていて、
第2曲「怒りの日」の劇的性格は、
第1曲「入祭文とキリエ」の静寂で崇高な特性に
対照をなしている。

第2曲の「怒りの日」の「妙なるラッパ」の部分が、
8本のトランペットで導かれるところや、
第3曲の「奉献文」や第4曲「サンクトゥス」や
第5曲「アニュス・デイ」の歌劇的構成。
第6曲「聖体拝領誦」の 神秘的な三重奏の
表現など、劇的シチュエイションを
計算に入れて作曲している。

旋律的に独唱を、劇的に合唱を用い、
単純な管弦楽法を使ってその表現力を
最大に発揮していて、この曲は彼の
歌劇における同じ手法をとった宗教音楽である。



第2曲 怒りの日

(管弦楽)ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) アラン・ロンバール           
           ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: