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...... 2020年05月07日 の日記 ......
■ 《 シェイクスピアによる幻想風序曲 》   [ NO. 2020050701-1 ] e_or

【 幻想序曲「ロメオとジュリエット」】

チャイコフスキー,ピョートル・イリイチ 〔露〕
(1840.05.07〜1893.11.06) 53歳  コレラ



チャイコフスキーは、鉱山技師の父と18歳も年下の
2度目の妻との間に次男として、180年前の5月7日
ロシアの田舎町のヴォトキンスクで生まれた。

教養のある母は夫を熱愛し、20代の若さだったが
立派に家事をきりまわしていた。
両親とも音楽が好きで、父はフルートを
母は歌が上手だった。

母は、チャイコフスキーが14歳のときに、コレラに
罹り40歳で亡くなり、大きな打撃を受けた。

当時のロシアでは、地方には小学校はなかったので、
上流社会では家庭教師を雇っていた。
彼の家ではフランス人のファンニーを迎え、
子どもたちの教育を任せた。
転居後も、チャイコフスキーとファンニーとの
文通は続き、大きな影響を受けた。

幼少のころから音楽的才能を示したが、
サンクトペテルブルクの法律学校で学び、
卒業後は法務省に勤務した。
しかし、2年後にアントン・ルービンシュタインが
設立した音楽学校に入学し、
しばらくして法務省の職は辞した。

1869年の秋に作曲し、チャイコフスキーの最初の
傑作といわれる幻想序曲「ロメオとジュリエット」は
当時ロシア音楽界の実権を握っていて、
友人でもあったバラキレフの勧めで作曲した。

翌年の3月16日にモスクワでニコライ・ルビンシティンの
指揮により初演されたが、1871年に改訂をし、
バラキレフに献呈された。
その後更に手を加え、現在演奏されている決定稿が
出版されたのは、1881年のことだった。

曲はソナタ形式で、修道僧ローレンスを表現する
宗教的な序奏で始まり、続いてロ短調のAllegroで
モンターギュ、キャピュレット両家の激しい
あつれきを描き出す第1主題。

その後、ロメオとジュリエットの美しい悲恋を
えがく優雅な第2主題が奏される。

展開部では、二つの主題が交錯し、
再現部の終わりはロメオとジュリエットの、
清楚なそしてあまりにも美しい悲恋を
ほのめかすかのような木管のほのぼのとした
柔らかいハーモニーが、ハープのアルペッジョを伴い、
二人の死で清らかに曲を閉じる。



(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) ロリン・マゼール         
            ♪ 私が聴いた音源 ♪





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