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...... 2019年11月10日 の日記 ......
■ 《 クラブサン音楽 》   [ NO. 2019111001-1 ] s

【 クラブサン曲集 第17オンドルより
            「小さな風車」】


クープラン,フランソア 〔仏〕
(1668.11.10〜1733.09.11) 64歳



クープラン家は、約一世紀にわたり優れた音楽家を
多数生み出した点で、ドイツのバッハ家と比べられる。

351年前にパリで生まれたフランソア・クープランの
父親はシャルル・クープランで、ルイ・クープランは
伯父にあたる。

クープラン家の最大の作曲家である
フランソア・クープランの晩年10年間の
生活については、あまりよく知られてない。

早くから健康を害していて、生地のパリで
64年の生涯を終えたが、詳しいことは分からない。

その彼の音楽も、価値が本当に再認識されるように
なったのは、今世紀に入ってからである。

当時の音楽家はルイ十四世や十五世の
ヴェルサイユの宮殿に仕える、宮廷クラブサン奏者や
オルガニストで、クープランも「王室オルガニスト」の
称号を持っていて、ルイ十四世の厚い信任を受けていた。

クラブサン作曲家として有名な、伯父の
ルイ・クープランと区別するために、
彼は「大クープラン」と呼ばれていた。

十七世紀後半から十八世紀の第1四半世紀までの
フランスでは、クープランを中心として
クラブサン音楽が栄えた。
ハープシコード、チェンバロと同じ楽器の
フランス風の呼び方をクラブサンというが、
クープランはフランス・クラブサン楽派の
頂点にたっていた音楽家である。

クープランは、クラブサン曲を1713年から
30年までに4巻にわけて出版した。
その中には美しい詩的な標題をもつ27の
オルドル(組曲)が含まれている。

バッハの組曲のように、一貫して奏くためのものではなく、
一つ一つの曲が独立して取り出されて演奏され、
クラブサンのもつ一種独特の優美さと華麗さを
表していて、彼の作品は完全にロココ的で、
珠玉の逸品といえるものが少なくない。

ホ短調の「小さい風車」は、第17オンドルの
2番目の曲で、子どもたちの手にサラサラ回る
小さな風車をえがいた美しい標題的な小品である。



      (チェンバロ)アントン・ハイラー
            ♪ 私が聴いた音源 ♪





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