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...... 2019年07月09日 の日記 ......
■ 《 自由な編曲 》   [ NO. 2019070901-1 ] e_or

【 タルティーニの「田園曲 イ長調」の編曲 P.86 】

レスピーギ,オットリーノ 〔伊〕
(1879.07.09〜1936.04.18) 57歳 心臓病



レスピーギは140年前の7月9日に音楽家の父と、
感受性の強い教養豊かな母との間に、
ボローニャで生まれた。

類い稀なるオーケストレーションの名人として
知られているレスピーギの音楽は、師の
リムスキー=コルサコフが鮮やかな水彩画とすれば、
彼は極彩色の油絵に例えられている。

限りなく永遠の都ローマを心から愛し続け、
演奏旅行以外はローマを離れることがなかった
レスピーギは、56歳のときに軽い流行性感冒に似た
病気になり、それがこじれて心臓病で世を去った。

彼は「古代ローマ帝国の復権」を訴えた
独裁者ムッソリーニの熱心な支持者だったが、
彼の死の翌月、ムッソリーニはエチオピア併合を
宣言し、2年後にはユダヤ人迫害が始まっている。

レスピーギは、好んで古い音楽を現代的に
生かした人で、34歳のときにローマの
サンタ・チェチリア音楽学校教授になって以来、
同校の図書館の豊富な文献を自由に
利用できることになり、増々そういう懐古的、
郷愁的な傾向を強く示すようになった。

イタリアの先輩の作曲家ロッシーニを大いに
尊敬していて、1919年にロッシーニの音楽を
生かして「風変わりな店」というバレエ音楽を
書いたが、1925年に書いた「ロッシニアーナ」も、
ロッシーニの音楽を現代的に再生させたものである。

レスピーギよりも187年前に生まれたイタリアの
タルティーニ(1692〜1770)の作品
「田園曲 イ長調」も、ヴァイオリンと弦楽合奏の
ために編曲していて、この曲には
「タルティーニの作品による自由な編曲」という
副題がつけられている。



      (ヴァイオリン)インゴルフ・トゥルバン
      (管弦楽) イギリス室内管弦楽団
      (指揮)  マルチェッロ・ヴィオッティ
              ♪ 私が聴いた音源 ♪





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