【 バレエ音楽「ヨゼフ物語」による交響的断章 】
リヒャルト・シュトラウス,ゲオルク 〔独〕 (1864.06.11〜1949.09.08) 85歳 心臓病
R.シュトラウスは、ミュンヘン宮廷管弦楽団の 第1ホルン奏者のフランツを父に、 ビール製造業者の娘ヨゼフィーネを母として 155年前の6月11日にミュンヘンで生まれた。
父は音楽家として相当の実力のあった人で、 ミュンヘン音楽院の教授、王立バイエルン室内楽奏者、 ミュンヘン国立歌劇場の首席ホルン奏者として活躍し、 ホルンのヨアヒムと呼ばれていた。 彼の祖先にも、室内楽奏者になった人がいる。
R.シュトラウスは、ブラームスに才能を認められ、 後にベルリオーズやリスト、ワーグナーの音楽を研究し、 標題的傾向のある作品に興味を示すようになり、 交響詩の世界に足を踏み入れた。
27歳のときに肺炎になり肋膜炎と気管支炎を 患ったが、強い精神力と新鮮な想像力で 次々と新しい音楽の世界を開拓していった。 ナチスの抬頭とともにドイツ音楽の 紹介にも力をつくした。
1944年6月11日、シュトラウスは満80歳の 誕生日をウィーンで迎えた。 1945年ドイツの敗北で戦犯に問われたが、 無罪となり、スイスで静かな余生を送った。
R.シュトラウスは、1908年にアルプスを望める リゾート地のガルミッシュ=パルテンキルヒェンに 山荘を構え創作活動を始めた。
そこで壮大な自然を描く「アルプス交響曲」などが 生まれているが、バレエ音楽「ヨゼフ物語」は 「アルプス交響曲」の作曲とほぼ重なる時期の 1912年から1914年にかけて書かれた。
旧約聖書を題材にしたこのバレエは、 当時パリで人気を博していたディアギレフ率いる ロシアバレエ団により上演されている。
その後1947年にこの音楽を元に書いたのが 演奏会用作品の「交響的断章」である。
(管弦楽)ドレスデン国立管弦楽団 (指揮) ルドルフ・ケンペ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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