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...... 2019年05月15日 の日記 ......
■ 《 パリ音楽界の重鎮 》   [ NO. 2019051501-1 ] s

【 小組曲 】

ドローヌ,マクス 〔仏〕
(1875.06.13〜1959.05.15) 83歳



作曲家のドローヌは、フランス東部ブザンソンに住む
軍人の家庭に生まれた。

ブザンソンという町は、川がリング状に
大きく蛇行している場所に発達していて、
昔から軍事的な要衝として知られる。

ドローヌは、指揮者、批評家としても活躍した。
パリ音楽院でマスネーから作曲を学び、
若手作曲家の登竜門のローマ大賞を獲得、
3年に渡りローマに留学したが、この間にウィーンや
ミュンヘンまた、ワーグナー音楽の聖地の
バイロイトなどをしばしば訪れている。

その後はアンジェの町の音楽顧問を3年に渡り
務めた他、パリを本拠に作曲、指揮、ピアノの
分野で活躍した。

マスネの弟子であったドローヌは、人の声に
つよく魅せられたこともあり、オペラや宗教カンタータ、
歌曲によって成功を収めた。
作品は管弦楽、室内楽、声楽と幅広い分野に渡るが
とりわけオペラが彼の最も好きなジャンルだった。

ワーグナーに習った旋律の持続的な発展を、
音楽的なベースにして、ロマンの香り溢れるを曲を
作ったが、同時にフランクの流れを感じさせる、
内面的な厳しさも持ち合わせている。

こうした二面性は厳格な軍人の家庭に生まれながらも
自由で人間味豊かな音楽家としての道を歩んだ
ドローヌの人生が反映されたといえるかもしれない。

フォンテンブロー音楽院院長、パリ音楽院教授を経て、
オペラ・コミック座の音楽監督に就任するなど
パリ音楽界の要職を務め、60年前の5月15日に
パリで83年の生涯を閉じた。

ピアノのための「小組曲」は、ローマ留学中の
1898年に作曲した作品である。



        (ピアノ) パトリス・ドローヌ
             ♪ 私が聴いた音源 ♪





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