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...... 2019年02月22日 の日記 ......
■ 《 数々の歌曲 》   [ NO. 2019022201-1 ] v

【 アイヘンベルクの詩による歌曲集 Op. 60 】

ヴォルフ,フーゴー 〔墺〕
(1860.3.13〜1903.2.22) 42歳 神経障害



ヴォルフは18歳のころ最初の霊感の噴出をおぼえ、
歌曲の作曲を始めたが、その後、ウィーンの
週刊紙の音楽批評を担当し、深い造詣と
毒舌にあふれた鋭い批評を書き続け、
ウィーン楽界の話題の的となった。

28歳のころ、再び天才の噴出が始まり、霊感は
止まることを知らず、多くの歌曲が生まれた。
しかし、31歳の終わりころ不意に
霊感を感じなくなってしまった。

約2年後には不毛の苦しみと、失意から
抜け出すことができ、作曲は続けられたが、
37歳のころからヴォルフの神経は
正常さを失い始めていた。

脳卒中の前兆が明らかになり、彼は様々な奇行や、
言動により友人たちを驚かせるようになった。
医者の命令で精神病院に収容されたが、
4ヶ月後には退院・・・翌年に発作が再発し、
再び脳病院に収容・・・
自ら湖に投身自殺を計ったが未遂に終わった。

116年前の2月22日に狂気の状態のまま
ウィーンで42年の生涯を閉じた。
彼の遺体はウィーンの中央墓地に、彼の尊敬した
ベートーベンとシューベルトの傍らに葬られた。

ヴォルフの作品は数百曲に達する歌曲が
ほとんどで、他にはオペラ「お代官様」と、
弦楽四重奏のための「イタリア・セレナード」が
今日まで生命を保っているにすぎない。

「アイヘンベルクの詩による歌曲集」は、
第2曲「音楽師」、第4曲「セレナーデ」
第12曲「郷愁」など、20曲からなる。

アイヘンベルクは18世紀末から
19世紀半ばにかけて活躍した、
貴族出身のドイツ・ロマン派の詩人。



郷愁

よその国を旅しようとする人は
恋人とゆくべきだ
みんな騒いではいるが
外国人なんてかまってくれはしない
おまえは知ってるか 暗い梢よ
たのしくも過ぎ去っていった時のことを
ああ、故郷ははるか峰のかなた遠くだ

私は星をみるのが好きだ
かの人ももとを訪ねた時の夜空の星を
君の家の戸の前では 
夜鷹が歌っていた
朝こそわが歓びよ
高い峰に登って私は心から挨拶を送る
はるかにも愛する祖国ドイツに



   (バリトン)ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウト
   (指揮)  ヴォルフガング・サヴァリッシュ
                 ♪ 私が聴いた音源 ♪





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