【 劇付随音楽「皇帝ボリス」序曲 】
カリンニコフ,ヴァシリ・セルゲイヴィチ〔露〕 (1866.01.13〜1901.01.11) 34歳 結核
カリンニコフはロシアのオリョーリ県で生まれた。 その48年前にイワン・ツルゲーネフが 同地で生まれている。
幼少のころから音楽の才能を発揮し、 18歳の時からモスクワ音楽院で学んだが、 父は地方公務員で豊かな暮らしではなく、 彼はファゴットやヴァイオリンを演奏して 収入を得ていた。
26歳のとき、チャイコフスキーに出会い、 彼の助力で、歌劇場の指揮者に就任したが、 その数年前に結核にかかっていて、 十分な音楽活動ができなかった。
ラフマニノフの経済的、精神的な援助を受け、 療養のためクリミヤのヤルタに移ったが、 35歳の誕生日を目前に118年前の1月11日に 同地で34年の生涯を閉じた。
作風は前年に生まれたグラズノフと共通する ところが多く、ロシア民族主義と西洋ロマン主義が 融合し、ロシア的な美しい旋律と色彩的な 管弦楽の用い方が特徴である。
「皇帝ボリス」は、モスクワのボリショイ劇場で 上演された劇への付随音楽として作られた。
「皇帝ボリス」とは、ムソルグスキーのオペラ 「ボリスゴドノフ」で、この序曲からはロシア皇帝の 権威と華やかさが感じられる。
(管弦楽)スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 (指揮) ネーメ・ヤルヴィ ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|