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...... 2019年01月06日 の日記 ......
■ 《 クロイツエル・ソナタ 》   [ NO. 2019010601-1 ] e_ch

【 ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 Op. 47 】

ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン 〔独〕
(1770.12.16〜1827.03.26)  56歳

ロドルフ・クロイツエル 〔仏〕
(1766.11.16〜1831.01.06) 64歳



ベートーベンは、室内楽の分野にも偉大な
足跡を残していて、「ヴァイオリン・ソナタ」10曲、
「チェロ・ソナタ」5曲、「弦楽四重奏曲」16曲、
「三重奏曲」、「七重奏曲」その他がある。

10曲の「ヴァイオリン・ソナタ」のうち最も
愛奏され愛聴されているのは、
31歳の作品の「第5番ヘ長調作品24」(春)と、
33歳の作品の「第9番イ長調作品47」
(クロイツェル)である。

作曲当時、イギリスにブリッジタワーという
ヴァイオリニストがいて、ベートーベンは
大変親しくしていた。
彼は黒人を父に、ポーランド人を母とする
混血児であったが非常に腕が立ち、
イギリスでは大変な人気をもっていた。

最初「ヴァイオリン・ソナタ第9番」は、
ブリッジタワーに捧げるつもりで書かれ、
1803年5月の初演のときもブリッジタワーが
ヴァイオリンを、ベートーベンがピアノを演奏した。

しかし、二人は不仲になり、フランス(ヴェルサイユ)
生まれの名ヴァイオリニストで、パリ音楽院教授だった
ロドルフ・クロイツェルに捧げられたことから
「クロイツェル・ソナタ」と呼ばれるようになった。

しかし、音楽史にその名をとどめたこの曲を、
クロイツェルは好まず、生涯一度も
弾かなかったといわれている。

「ヴァイオリン・ソナタ」の王者の風格を備えている
第9番の楽譜の出版に際し、ベートーベンは
(ほとんど協奏曲のように、きわめて協奏風な
スタイルで書かれたヴァイオリン序奏を有する
ピアノのためのソナタ)との言葉をつけている。

「クロイツェル・ソナタ」は、協奏曲的で技巧的にも
内容的にも充実していて、最も優れた
作品としてばかりでなく、フランクやブラームスの
同種のものとともに、この種の楽曲中最高の
傑作としてひろく親しまれている名曲である。

ヴァイオリンとピアノを自在に駆使し、華麗な効果を
作りあげ、情熱的な作品となっていて、
ロシアの文豪トルストイがこの曲に刺激を受けて、
小説「クロイツェル・ソナタ」を書いた。

       第1楽章 Adagio sostenuto - Presto
       第2楽章 Andante con variazioni
       第3楽章 Finale : Presto



        (ヴァイオリン)庄司紗弥加
        (ピアノ) ジャンルカ・カシオーリ
              ♪ 私が聴いた音源 ♪





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