[PREV] [NEXT]
...... 2025年03月28日 の日記 ......
■ 《 遺作から得た霊感 》   [ NO. 2025032801-1 ] s

【 組曲「展覧会の絵」】

ムソルグスキー,モデスト・ペトロヴィチ 〔露〕
(1839.03.21〜1881.03.28) 42歳



ロシア国民学派の五人組(ボロディン、キュイ、
バラキレフ、リムスキー・コルサコフ)の1人の、
ムソルグスキーは、4人の男兄弟の末子として、
古いロシアの貴族の家系に生まれた。

当時のロシア貴族は、一応軍人になるのが常で、
彼も仕官学校で歴史・哲学・文学・宗教などについて、
教養を身につけた。
それと同時にピアノの演奏も上達し、
特に即興演奏が得意だった。

彼は、22歳のときに強い神経病にかかっているが、
士官学校時代からの飲酒の習慣で健康を害し、
早逝の原因になったといわれている。
最期は、廃人のようになって144年前の3月28日
ペテルブルグで42年の生涯を閉じた。

ムソルグスキーの代表作の一つに数えられ、
名曲である「展覧会の絵」は、十九世紀ロシアの
生んだ最も独創的なピアノ音楽で、
35歳のときに作曲した作品である。

その前年、親交のあった急進的な建築家の
ハルトマンの若死は彼に大きな打撃を与えた。
親友の死後、設計図やスケッチ、水彩画などの
遺作展が行われ、会場を訪れたムソルグスキーは、
それらの遺作から得た霊感によって作曲をした。

曲は「絵」にちなんだ10曲の小品と、前奏、間奏の
役割をはたす「プロムナード」とで出来ていて、
その配列の見事さはもとより、ムソルグスキー
独特の大胆な独創性が全曲に表現されている。

    プロムナード             
 1  こびと                
    プロムナード             
 2  古城                 
    プロムナード             
 3  テュイルリー             
 4  ビドロ(牛)             
    プロムナード             
 5  殻をつけたひなどりのバレエ      
 6  サムエル・ゴールデンブルクとシュムイレ
    プロムナード             
 7  リモージュ(市場)          
 8  カタコンブ(ローマ時代の墓)     
 9  鶏の足の上の小屋           
10  キエフの大門             

ムソルグスキーが作曲し、半世紀を経過した
1922年に、「管弦楽の魔術師」といわれた
ラヴェルは管弦楽編曲の委嘱を受けた。
彼の編曲は、原曲の音を非常に忠実に迫った
精巧なもので、まばゆいばかりにの
色彩効果をあたえていて、初演で大成功をした。

ラヴェルの他にも、多くの作曲家が管弦楽に
編曲しているが、現在とりあげられるのは
ほとんどがラヴェルのものである。




(ピアノ)ウラディーミル・アシュケナージ
         ♪ 私が聴いた音源 ♪
   




...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: