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...... 2025年02月06日 の日記 ......
■ 《 テンペスト 》   [ NO. 2025020601-1 ] s

【 ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 Op. 31-2 】

ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン 〔独〕
(1770.12.17~1827.03.26) 56歳

クラウディオ・アラウ 〔チリ〕
(1903.02.06~1991.06.09) 88歳



二十世紀を代表するピアノの巨匠のアラウは、
122年前の2月6日に南米チリのチリャンで
歯科医の父の息子として生まれた。

8歳でデビューし、その年にチリ政府の援助で
ドイツに留学し、シュテルン音楽院で学んだ。

11歳のときのベルリンでのデビューは大成功を収め、
ヨーロッパで活躍後、39歳から本拠をアメリカに移した。

ベートーベンのピアノ・ソナタ連続演奏会や、
ピアノ・ソナタ全集の録音も残している。

ベートーベンのピアノ・ソナタは、ソナチネを含めて
全部で36曲残されているが、作品2のソナタから
作品111のソナタまでの作品番号がついた32曲は、
ピアノ音楽の大きな発展史を形づくっている。

3曲のソナタからなる作品31(第16番~第18番)は、
ベートーベンが31歳のころの作品である。

第17番は、3曲のソナタのなかでは内容的に
もっとも特色の強いもので、一般に「テンペスト」の
名で呼ばれている。
弟子のシントラーが、このソナタを理解する鍵を
与えてほしいとベートーベンに言ったところ、
「シェイクスピアの“テンペスト”を読め」という
返答があったところからきているといわれている。

全曲を通して、異様に緊迫した暗い劇的なものが
充満し、楽章も大胆なものになっている。
ベートーベンが「自分はこれまでの作品に満足して
いない。これからは全く、新しい道をゆくつもりだ」
と言ったころの作品である。

幻想と形式感とが美しく調和した 第1楽章。

第1楽章と第3楽章の間にあって、しみじみと
憧れを叙情するかのような音楽の表情が、
非常にひきしまっている第2楽章。

一瞬の休息もなしに十六分音符でかけまわる
無窮動的音楽は、熱風をはらんだような迫力で
たとえようもなく美しい第3楽章。
右手と左手とが忙しなく十六分音符音型を
連ねてゆく第一主題は、騎馬の足音から
思いついたものといわれる。

          第1楽章 Largo-Allegro 
          第2楽章 Adagio
          第3楽章 Allegretto




(ピアノ)ゾルターン・コチシュ
      ♪ 私が聴いた音源 ♪



   

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