【 ある貴紳のための幻想曲 】
ロドリーゴ,ホアキン 〔スペイン〕 (1902.11.22〜1999.07.06) 97歳
二十世紀スペインを代表する作曲家のロドリーゴは、 3歳のころ失明したが、音楽家の道を目指し スペインの音楽学校でピアノと作曲を学んだ。
25歳のときにパリに留学し、34歳からは ドイツでも暮らしたこともあり、彼の作品は スペイン的カラーを色濃くもちながら、 インターナショナルな面も感じさせる。
ロドリーゴは、さまざまな分野で数多くの 作品を残したが、中でもギターの作品は とくに愛され親しまれている。 ギターとオーケストラとの協奏曲という分野を 確立した功績は、音楽史の上で 高い評価を得ている。
ロドリーゴよりも9歳年上のセゴビアの出現で、 ギター音楽の隆盛が築かれた。 38歳のときに作曲した「アランフェス協奏曲」は、 セゴビアに献呈される予定だったが、 第二次大戦の混乱で連絡がとれず、叶わなかった。
そして61歳になってやっと果たすことができた その協奏曲が「ある貴紳のための幻想曲」で、 貴紳はセゴビアを指しているといわれる。
17世紀スペインの宮廷作曲家でギターの 名手でもあったガスパル・サンスの曲が 取り入れられているが、ひなびた古雅な たたずまいと、現代的な音感とが綾なし、 優美で気品に満ちた作品である。
ロドリーゴは25年前の7月6日にマドリードの 自宅で老衰のため97年の生涯を閉じた。
第1楽章 Adagietto - Andante moderato 第2楽章 Adagio - Allegretto - Tempo de 第3楽章 Allegro con brio 第4楽章 Allegro ma non troppo
ゴセック 〔ベ〕(1734〜1829) 95歳 シャルパンティエ〔仏〕(1860〜1956) 95歳 小山 清茂 〔日〕(1914〜2009) 95歳 シベリウス 〔フ〕(1865〜1957) 91歳
(ギター)村治佳織 (指揮) ロドリーゴ室内管弦楽団 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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