 【 カンタータ「ダマスクスのヨハネ」Op. 1 】
タネーエフ,セルゲイ・イヴァノヴィチ 〔露〕 (1856.11.25〜1915.06.19) 58歳 心臓病

ヴラディーミル出身のタネーエフは、 ロシア音楽界の重鎮として活躍した。 モスクワ音楽院でピアノをニコライ・ルビンシティンに、 作曲をチャイコフスキーに学んだエリートだった。
卒業後は22歳から母校で教え、29歳のときには 院長を務め、国外に出かけて見聞を広めることにも 積極的で、小説家のゾラや、作曲家の サン=サーンス、フランクらとも親交を結んだ。
彼は、音楽院の古い考え方になじまず、 33歳で辞めてしまったが、それ以後も モスクワ音楽文化の発展に力を尽くした。
彼は対位法の権威として知られ、4つの交響曲や 多数の室内楽曲、合唱曲などの作品を残している。
また、ピアニストや指揮者としても活躍しただけでなく、 教育者としてもたくさんの優秀な後進を育てた。 その中には、スクリャービン、ラフマニノフ、 プロコフィエフなどがいる。
優れた著作も多くあり、大きな業績を残して、 109年前の6月19日にモスクワで 58年の生涯を閉じた。
「ダマスクスのヨハネ」は、混声四部合唱と 管弦楽のためのカンタータで、厳格な対位法を 重視し、ロシア正教会の伝統的な祈りの特徴と、 スラブ聖歌の美しい融合で、聴く人の心を 静かな感動で満たしてくれる作品である。
レーオ・トルストイの詩により3部からなっている。
第1部 「行こう、我のしらぬ道を」 第2部 「だが永遠の眠りにつくまでは」 第3部 「終末の日」

(合唱) モスクワ国立室内合唱団 (ピアノ)ミハイル・プレトニョフ (管弦楽)ロシア・ナショナル管弦楽団 (指揮) ウラディーミル・ミーニ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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