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...... 2023年07月23日 の日記 ......
■ 《 チェンバロの名手 》   [ NO. 2023072301-1 ] s

【 ソナタ ハ長調 K.159 L.104 】
       
スカルラッティ,ドメニコ 〔伊〕
(1685.10.26〜1757.07.23) 71歳
     

       
ドイツのバッハ家、フランスのクープラン家、
イギリスのパーセル家とならんで、
イタリアで十七〜十八世紀に全盛を誇った
スカルラッティ家からは、2人の著名な
作曲家が相次いで出た。

その1人は、オペラ方面に活躍したアレッサンドロで、
もう1人は、ナポリで生まれた息子のドメニコである。

彼は、チェンバロの演奏にすぐれた腕をもっていたので、
チェンバロ用の曲を数多く作った。
ソナタと名付けた曲は、現在知られているだけでも、
555曲ほどある。

どれも単一楽章の曲で軽妙でロココ的な風情をもち、
演奏技法面では、両手を交差させる奏法を取り入れた
初期の代表的な例があるし、3度と6度の並行を
豊かに用いる、8度以上にわたる跳躍をおく、トリル、
スタッカート、レガートで巧妙な対比の効果を出す、
分散和音を半進行させるなど、いろいろな
新しい方法を案出し、当時には珍しい
新鮮な感覚で生き生きとしたソナタを作曲した。

これらのソナタの作曲年代はほとんど分からず、
スカルラッティの曲を研究したロンゴの
整理番号であるL番号がつけられることもあるが、
後にアメリカのすぐれたチェンバロ奏者で
スカルラッティ研究者のカークパトリックの
カークパトリック番号でよばれることもある。

彼が作曲したチェンバロ・ソナタは、すべて
王女マリア・バルバラの練習曲にために書かれた。
当時、スカルラッティはポルトガルの
ジョアン五世に宮廷楽長として仕えていたので、
王女にチェンバロを教えていた。

その後、生涯にわたって王女の供をつとめることに
なり、スペイン王子ヘルナンド(後のヘルナンド六世)
の許に嫁すると、随伴してスペインに移り、
マドリードに定住したが、266年前の7月23日に
マドリードで71年の生涯を閉じた。
ポルトガル宮廷から爵位を受けている。

「ソナタ ハ長調 アレグロ K. 159 L. 104」は、
ジーグに似ていて、軽快典雅で3度の平行の
甘美な感じが印象に残るソナタである。

スカルラッティの曲の作品番号は4種類ある。

          P.=Pestelli番号
          L.=Longo番号
          K.orKk.=Kirkpatrick番号
          F.=Fadini番号




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