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...... 2022年07月13日 の日記 ......
■ 《 後期ロマン派風 》   [ NO. 2022071301-1 ] v

【 グレの歌 】
       
シェーンベルク,アルノルト 〔墺→米〕
(1874.09.13〜1951.07.13) 76歳
         

         
アルバン・ベルク(1885〜1935)と共に
「無調の音楽」「12音音楽」の手法を生み出し、
二十世紀の音楽に大きな影響を与えた
シェーンベルクは、ウィーンで生まれた。

15歳で父親を失い、家計が豊かでなかったために
十分な音楽教育を受けることが出来ず、
独学で多くのことを勉強し、20歳のときに
2歳年長のツェムリンスキーについて数カ月間、
対位法を学んだのが唯一の正規の音楽教育だった。

26歳のときに音楽の師であるツェムリンスキーの
妹のマティルデと結婚したが、49歳のときに亡くなり、
翌年、バイオリニストのルドルフ・コーリッシュの
妹のゲルトルートと再婚した。

ユダヤ人であるシェーンベルクは、ドイツで
活躍していたが、ヒットラーがユダヤ人迫害政策を
始めると、それを逃れ1933年にアメリカに亡命し、
市民権を得、ヨーロッパに帰ることなく、
71年前の7月13日に喘息発作のため
ロサンゼルスで76年の生涯を閉じた。

シェーンベルクは、ユダヤ人としてナチスに
迫害されたときに、公然とユダヤ教に改宗して
自己の立場を明らかにしたが、
このような性格は彼の一生を貫いていて、
作曲上でもそれがよく感じられる。

また、彼は音楽ばかりでなく絵の才能にも
優れていて、表現派の画家として、
自画像も残されている。

1911年に完成させた「グレの歌」は、およそ
2時間にも及ぶ大規模な声楽と管弦楽の作品。

この物語の主人公は、中世デンマーク王の
バルデマル一世で、侍従の娘のトーベと愛に
満ちた生活を送っていたが、嫉妬に苦しんだ
女王によって、トーベは殺されてしまった。

第1部の終わりで歌われる「山鳩の歌」は
まさにこの様子を歌った作品で、暗く悲劇的な
結末は静かに締めくくられ、ひっそりとした
厳かな雰囲気がある。

1923年にシェーンベルク自身によって
室内楽版にも編曲している。



(メゾソプラノ)ジェシー・ノーマン        
(演奏)  ヌーベル・アンサンブル・コンテンポラン
(指揮)  ピエール・ブーレーズ         
          ♪ 私が聴いた音源 ♪
  



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