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...... 2021年08月26日 の日記 ......
■ 《 ロンドン交響曲 》   [ NO. 2021082601-1 ] sy

【 交響曲 第2番 「ロンドン」】

ヴォーン・ウィリアムズ・レイフ(ラルフ) 〔英〕
(1872.10.12〜1958.08.26) 85歳



エルガーやホルストらとともに、近現代のイギリス音楽を
代表する作曲家のレイフ・ヴォーン=ウィリアムズは、
“英国らしさ”を感じさせる人物で、最近になって
英国の文化やライフスタイルが注目を集め、
その音楽にも愛好家が増えてきた。

父は貴族階級、母は名門ウェッジウッド家
(高級陶器のウェッジウッド)という絵に描いたような
英国の上流家庭に生まれたヴォーン・ウィリアムズは、
最初はバイオリニストを目指したが、
王立音楽大学で作曲家に転向した。

ホルストらとともに民謡採譜のため英国内を
くまなく回り、英国の教会音楽や賛美歌を
書物にまとめる仕事にも携わって、
自国の伝統音楽をしっかりと学んだ。
一方、ドイツ・ロマン派のブルッフや、ラヴェルにも
教えを請い、様々な作曲技法を身に付けた。

年前の8月26日にロンドンの自邸で、
心臓発作のため85年の生涯を閉じたが、
創作活動は亡くなる直前まで続けられた。

子供のころは、自らを「ロンドンっ子」と称していたが、
晩年はその威厳ある音楽と人間性で
“グランド・オールド・マン(偉大なる老人)”と呼ばれ、
多くのファンに愛された晩年だった。

交響曲を9つ書いたが、これらの作品には
「英国」をイメージする、バッキンガム宮殿の
威厳あるたたずまいや湖水地方ののどかな
田園風景、素朴なパイやスコーンの味わいなどが、
すべて備わっている。

      交響曲第1番 「海の交響曲」(1923年)
      交響曲第2番 「ロンドン交響曲」(1913年)
      交響曲第3番 「田園交響曲」(1921年)
      交響曲第4番 ヘ短調(1934年)
      交響曲第5番 ニ長調(1943年)
      交響曲第6番 ホ短調(1947年)
      交響曲第7番 「南極交響曲」(1952年)
      交響曲第8番 ニ短調(1955年)
      交響曲第9番 ホ短調(1957年)

1912年から1913年にかけて作曲された
第2番の「ロンドン交響曲」は、1914年に
ロンドンで初演されたが、オリジナルスコアは
郵送途中で紛失し、記憶によって復元された。

ロンドンの賑やかな1日を、4楽章の交響曲に
したもので、テムズ川の夜明けを想像させるような
第1楽章の冒頭部分。
その中でハープが奏でるビッグベンの鐘の音。
霧が立ちこめるロンドンの冬の午後を思わせる第2楽章。
その中で響く「らべんだーブリの歌」など、
市場の賑わい、行き交う人々の雑踏、裏街の
寂し気な情景、陽気に踊る人々、スラムに漂う陰気、
労働者と失業者の行進、絶望に打ちひしがれた
浮浪者など、大都会ロンドンの様々な側面が
描き出されている。

「この曲の題名から、描写的な音楽と思われるかも
しれないが、それは私の意図ではない。
むしろロンドンっ子が聴いた交響曲とする方が
より適切であろう」と述べていわれる。

     第1楽章 Lento-Allegro risoluto
     第2楽章 Lento
     第3楽章 Scherzo (Nocturne) Allegro vivace
     第4楽章 Finale: Andante con moto



(管弦楽)ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) ロジャー・ノリントン       
           ♪ 私が聴いた音源 ♪





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