 【 歌劇「ゴイェスカス」】 グラナドス,イ・カンピニャ・エンリケ〔西〕 (1867.1.27〜1916.3.24) 49歳

グラナドスは、アルベニスとならんでスペイン 独自の音楽を確立したスペイン国民主義の 重要な作曲家で、作風はロマン的で素朴で 感傷的であるが、スペイン音楽の近代への 門を開くという大きな功績を残した。
ピアニストとして、演奏活動をしながらオペラや ピアノ曲を作曲し、自ら「アカデミア・グラナドス」 という音楽学校を設立して、人々に敬愛されていた。
グラナドスはアルベニスよりも7歳年下だったが、 2人とも49歳で亡くなった。 お互いにギターのための作品は1曲も書かなかった。
アルベニスが南部系のアンダルシア民族音楽を、 生々しい泥臭い味で取扱っているのに対し、 北方系のグラナドスは北部の民謡が主となり、 しかもその取り扱い方は洗練され、消化されていて、 ファリャに通じるところがある。
代表作にピアノ組曲「ゴイェスカス」があるが、 スペイン語で『ゴヤの絵画風の情景』という 意味で1911年に作曲された。 響きはスペイン固有の民族色と、彼が心酔した ショパン、シューマンのロマンティシズムを感じさせる。
それから5年後にピアノ曲を改作して作られた 歌劇「ゴイェスカス」は、「恋する若者たち」 という副題が添えられている。
この歌劇は1916年1月28日にアメリカの メトロポリタン歌劇場で初演され、 大成功だった。
その初演に立ち会うため、グラナドスは妻と共に 渡米していたが、その帰途、乗船していた サセックス号がイギリス海峡で ドイツUボート(潜水艦)に撃沈され、 海底深くで溺死という劇的な最期となり、 初演者らと共に世を去った。
それは、乗船してから2カ月近く経った 3月24日のことだった。
’’’’’’’’’’’’’’ 第1幕
わら人形 二里馬車 愛の言葉 間奏曲
第2幕
松明の踊り
第3幕
間奏曲 マハと夜鳴きうぐいす 窓辺の恋の二重奏 愛と死

ゴイェスカス - 間奏曲
(管弦楽)スペイン放送交響楽団 (指揮) クリストバル・ソレール ♪ 私が聴いた音源 ♪
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